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- ポスト松山英樹は存在するの!? 20代選手バンバン活躍する国内男子ツアー「秋の陣」が面白い
今年から国内男子ツアーに新規ツアーとして加わった「横浜ミナトChampionship~Fujiki Centennial~」。大会アンバサダーを務めていた丸山茂樹(まるやま・しげき)は日本ゴルフツアー機構の相談役も務めている。男子ツアーの見どころについて聞いてみた。
5年後に世界での活躍が期待される20代前半の選手
ここ数年ゴルフブームが続いているものの、国内ツアーではやはり男子よりも女子の方が注目度は高いままです。20歳前後の若い選手が次から次へと出てくる女子ツアーに新鮮さを感じるのかもしれませんが、男子ツアーにも注目すべき若手選手は少なくないようです。
「現在、賞金ランキングの上位にいる選手や優勝争いに絡む選手の中に注目してほしい選手は数多くいます」と語るのは、日本ゴルフツアー機構の相談役を務める丸山茂樹。
確かに、現在賞金ランキング1位の中島啓太、2位の金谷拓実、3位の蝉川泰果、5位の平田憲聖は全員25歳以下と若いです。

「彼らに対して、どうしても海外メジャーでの結果を求める人が多いと思いますが、経験数が少ないだけにいきなり結果を出すのは難しいでしょう」と丸山。
平田のように全英オープンで予選落ちした後、直後に開催された日本プロで優勝したことで、国内ツアーのレベルが低いと指摘する声もありますが、単に平田の海外メジャーでの出場試合数が少なかったからに過ぎません。
実際、以前から指摘されるように、国内ツアーと海外ツアーとでは芝質も違えば、コースセッティングも異なります。ある程度の慣れる時間が必要なのはいうまでもありません。むしろ、平田が全英オープンで経験してきたことを日本プロで活かせたことは評価に値します。
「ひょっとしたら、今の20代前半の選手が20代後半になったときにはPGAツアーで活躍するかもしれません。その要素が彼らにはあるんです」(丸山)
その理由の一つに飛距離があります。「ひと昔前のように、海外の選手に50ヤードぐらい置いて行かれると勝負になりませんが、今は20ヤードぐらいでしょう。その数字なら十分勝負になるし、河本力選手ならワンチャン、オーバードライブするかもしれません」
もちろん、ドライバーの飛距離が全てではありませんが、そこに技術や経験をプラスしていけば、十分戦えるはずというのが、丸山の考えです。
激しい戦いが予想される秋の陣
メジャーチャンピオンであり、PGAツアーで8勝を挙げている松山英樹は、それこそ何十年に一人の逸材かもしれませんが、彼を目標とする選手が多ければ多いほど、男子プロのレベルも上がります。
国内女子ツアーでいえば、宮里藍に憧れた黄金世代が強くなっていった例もあります。実際、男子ツアーでも海外志向の選手は確実に増えてきています。昨年、賞金王に輝いた28歳の比嘉一貴や、2位の星野陸也(27歳)、3位の岩崎亜久竜(25歳)は、欧州ツアーの出場権を得たこともあり、今シーズンは積極的に海外の試合に出場しています。

5位の桂川有人(24歳)、13位の大西魁斗(24歳)は米下部ツアーを主戦場にしています。これから国内男子ツアーは終盤戦を迎えますが、海外組が参戦する試合も増えてくるだけに、彼らがどのような技術を身につけてきたのか、それを見るだけでもトーナメント会場へ足を運ぶ価値はあります。
もちろん、国内組も海外組に遠慮するつもりはないだけに、熾烈な争いは十分予想されます。ダンロップフェニックスには松山も参戦する予定ですが、技術面はもちろん精神面などいろいろな面で若手にいい刺激を与えてくれるのは間違いありません。
「男子ツアーにいい選手がいないわけでも、レベル自体が衰退しているわけでもありません。海外での活躍を狙える選手はたくさん控えているだけに、もっと注目して欲しいですね」(丸山)
現実的には国内ツアーで年間10勝したり、海外メジャーにスポット参戦したら優勝したという選手が出てこなければ、男子ゴルフが注目されることはないかもしれない。それでも、確実に選手のレベルや考え方が変わりつつあることは確かなようです。
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