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- 出だし2ホールで3オーバーから大逆転! 女子下部ツアーの逆転劇からアマチュアが学ぶべきこととは?
国内女子ステップ・アップ・ツアーで、スタート2ホールでの3オーバーしながらも大逆転優勝を飾ったP・サイパン選手。出だしホールでつまずくことの多いアマチュアゴルファーも参考にすべきポイントがありそうです。
1番でOB、2番でダブルボギーから逆転優勝
10月5~7日に開催された女子ステップ・アップ・ツアーの「かねひで美やらびオープン」(沖縄県・かねひで喜瀬カントリークラブ)は、首位と3打差の通算5アンダー3位で最終日を迎えたP.サイパン選手がスコアを1つ伸ばし、通算6アンダーで並んだ石川明日香選手をプレーオフで下してステップ・アップ・ツアー今季2勝目を挙げました。
このように書くと、ごく普通の優勝のように感じてしまいますが、筆者はこの日、CS放送のスカイAでスタートホールの生中継を見ていましたから、まさかサイパン選手が逆転優勝するとは思っておらず、驚きの声を上げてしまいました。

なぜならサイパン選手の1番パー4のティーショットが出だしから右に飛び出し、カート道で大きく跳ね、テレビ中継のカメラもボールの行方を追い切れませんでした。OB区域に飛び込んだのかコース内に残ったのかも分かりません。
サイパン選手は暫定球を打ってから1球目を捜しに行きましたが、結局ボールは見つかりませんでした。暫定球が本球となり、第4打を打ってグリーンに乗せました。
そこからのボギーパットを沈め、何とかボギーでしのいだのは見事でしたが、この時点で首位との差は4打に開きました。
さらにサイパン選手は2番パー4でダブルボギーをたたきました。トップと3打差を追いかける選手が出だし2ホールで3オーバーです。この時点でサイパン選手は優勝争いから脱落したと見なした人が多かったでしょう。
サイパン選手は続く3番パー3でこの日最初のバーディーを奪いましたが、その後は9番までパーを並べ、前半9ホールを首位と4打差の通算3アンダーで折り返しました。
残り9ホールで首位と4打差は、まだ十分にチャンスはありますが、出だしでつまずいたこともあり、展開的に厳しいのではないかという見方が大勢を占めていました。
ところが、首位を走っていた石川怜奈選手がそこから立て続けにスコアを落とす展開となりました。サイパン選手に再びチャンスの目が出てきたところで、12番パー5、14番パー3、15番パー4と3つのバーディーを奪い、前半の借金を完済して貯金を1つ作りました。
そして最終組の2組前で回っていた石川明日香選手と同スコアの通算6アンダーでホールアウトし、プレーオフで勝利を手にしました。
ゴルフは最終ホールまで何が起こるか分からない
アマチュアゴルファーもスタートホールのティーショットでOBを打ってしまったり、出だし2~3ホールで大たたきしてしまったりすることはしょっちゅうあります。
ただ、自分の目標スコアが100切りだとすると、仮に出だし3ホールで9オーバーの借金を作ったとしても、残り15ホールを18オーバーでしのげば、通算27オーバー99で100切りを達成できます。

15ホールを18オーバーということは、12ホールをボギー、3ホールをダブルボギーでもOKです。どこかでパーを取ることができれば、さらに余裕が出ます。
出だしでバタバタすると、どうしても慌てた気持ちになりますが、冷静に考えるとそこまで慌てる必要がなかったりします。
毎週のように優勝争いに加わってくるトッププロは、自分のショットの調子がよかろうが悪かろうが、その日の流れが自分に向いていようがいまいが、とにかく最終ホールのグリーン上まで優勝の可能性を残すためにはどうしたらいいか考えながらプレーしています。
アマチュアゴルファーは優勝を争っているわけではありませんが、最終ホールのグリーン上まで目標スコア達成の可能性を残すためにはどうしたらいいか考えながらプレーできるようになれば、出だしのつまずきや中盤ホールの大たたきも必要以上に落ち込むことがなくなるかもしれません。
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