3番ウッドは抜いていい! 池村寛世に学ぶセッティング術【石井 忍のここスゴ!】

ツアープロコーチとして活躍している石井忍が、“ここはスゴイ”と思った選手やプレーを独自の視点で分析します。今回注目したのは、国内男子ツアー「ISPS HANDA ガツーンと飛ばせ」でプロ初勝利を挙げた池村寛世だ。

プロ初Vの池村寛世のバッグにはフェアウェイウッドが入っていない

■池村寛世(いけむら・ともよ)/1995年生まれ、鹿児島県出身。オーストラリアへのゴルフ留学、アジアンツアーを経て2014年に日本ツアーデビュー。15年はチャレンジツアーで2勝を挙げて賞金ランク3位に。17年はレギュラーツアー「HONMA TOURWORLD CUP」で自身初のトップ10となる3位フィニッシュ。初シードを手にした。ディライトワークス所属。

 国内男子ツアー「ISPS HANDA ガツーンと飛ばせ」の最終日、2位タイからスタートしたプロ9年目の池村寛世選手が前半を1バーディー、1ボギーの35、後半を4連続バーディーを含む6バーディーの30でプレー。5打差を逆転し、ツアー初勝利を挙げました。優勝が決まった瞬間、キャディーを務めたフィアンセと抱き合い、男泣きしていたのが印象的でした。

ティーショットでも直ドラで飛距離を調整したり、パー5で2オンを狙うときにもドライバーを使う池村寛世 写真:JGTOimages

 池村選手といえば、フェアウェイウッドを入れないクラブセッティングが話題になっています。ドライバーの下には2番と3番のアイアン型ユーティリティーを入れ、アイアンは4番から。ウェッジはピッチングウェッジ、49度、54度、59度の4本というセッティングです。

 彼のドライバーの飛距離は300~320ヤードで2番ユーティリティーは250~270ヤード。この間の距離が欲しい時は、ティアップせずに“直ドラ”で280~290ヤードを打つそうです。池村選手は、今大会の最終日でも何度か“直ドラ”を使っていたといいます。

 さて、皆さんのキャディバッグにはフェアウェイウッドは何本入っていますか? 多くの人が3番ウッドと5番ウッドを入れているのではないでしょうか。

 飛距離に自信がある方でない限り、池村選手のようにフェアウェイウッドを全て抜くセッティングは厳しいです。しかし、長いクラブに苦手意識があるなら、3番ウッドを抜いてしまうという方法はアリだと思います。実際、私もここ2年くらい3番ウッドを使っていません。

 このセッティングができるのは、クラブが進化しているからです。アイアンがストロングロフト化した影響もあり、最近のユーティリティーやフェアウェイウッドは飛距離性能がどんどん高くなっています。

 つまり、昔に比べて長いクラブの番手ごとの飛距離の差が狭まっているのです。3番ウッドと5番ウッドの飛距離差があまりないなら、無理して難しい3番ウッドを使う必要はありませんよね。

 そのぶん、下の番手を充実させれば、ショートゲームの精度を上げることもできます。「ドライバー、スプーン(3番ウッド)、クリーク(5番ウッド)は、セッティングに必ず入れなければいけない」という固定観念を捨てると、スコアメークがしやすくなるかもしれません。

アマチュアは“直ドラ”NG。ドライバーは短く持って距離を合わせる

 ちなみに、池村選手はドライバーと2番ユーティリティーの間の距離を“直ドラ”で補っていますが、アマチュアの皆さんが3番ウッドを外すセッティングをした場合でも、この方法はオススメできません。

 今どきのドライバーは慣性モーメントが大きく、ヘッドの動きをコントロールしづらいからです。それでもチャレンジしたいという場合は、ドライバーをいつもより短く持って振ることが大切。

 ボールをつかまえてドローボールを打とうとするのではなく、フェードボールを打つようなイメージでやや上からヘッドを入れると、球が上がりやすくなります。

■石井 忍(いしい・しのぶ)/1974年生まれ、千葉県出身。日本大学ゴルフ部を経て1998年プロ転向。その後、コーチとして手腕を発揮し、多くの男女ツアープロを指導。「エースゴルフクラブ」を主宰し、アマチュアにもレッスンを行う。

池村寛世の初優勝を支えたフィアンセをチェックする

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