今年のマスターズの収入は「176億円」!でも「本当は3倍稼げる」と米誌試算

ゴルファーに春を告げる今年のマスターズが幕を下ろしました。世界最大級のゴルフの祭典だけに得られる収益もケタ違いなことは知られていますが、今年はどうだったのでしょうか?

2015年と22年の推定収入を比較すると驚くことに……

 つい先日まで「ゴルフの祭典」マスターズを主催していたオーガスタナショナルGCは、超エクスクルーシブ(高級かつ閉鎖的)なクラブで、メンバー数はわずかに300人ほどです。にもかかわらず、入会金は4万ドル(約500万円)、年会費も4000ドル(約50万円)程度と伝えられています。

前年王者として優勝のスコッティ・シェフラーにグリーンジャケットを授与するセレモニーを待つ松山英樹 写真:Getty Images

 ビル・ゲイツやウォーレン・バフェットら、米国を代表する大企業の創業者・経営者やビリオネアがキラ星のごとく並ぶに割に意外に低額なのは、マスターズ開催の1週間に、チケット収入などで100億円以上の収入があるから、という話はマスターズの直前に本サイトで紹介しました。

 その際には、主に2015年、7年前に発表された米国の「ゴルフダイジェスト」誌のデータを参考にしたのですが、先日、米経済メディアの「フォーブス」が、同様の推定を行っています。

 どんな数字が挙がっているのでしょうか?

 まず、15年の推定収入は、下記の通りです。

・物販(アパレル類やお土産品などのグッズ類)=4750万ドル

・チケット=3475万ドル

・国外のテレビ放映権=2500万ドル

・コース内売店(飲食)=775万ドル

 合計=1億1500万ドル(約143億円)

 一方、今回の推定は、

・物販=6900万ドル

・チケット=3900万ドル(4000万ドルとの表記もあり)

・国外のテレビ放映権=2500万ドル

・コース内売店(飲食)=800万ドル

 合計=1億4100万ドル(約176億円)

 米国国内の放映権料が計上されていないのは、マスターズ委員会は中継するCBS(土・日曜)とESPN(木・金曜)に逆に製作費を支払い、その代わり番組内容や収録映像を管理・所有する権利を得ているからです。

 ところで、今回の推定額ですが、7年前からは1.23倍とそれほど大きくは変わっていません。

 確かに、物販とチケットの収入は伸びていますが、物販は1.45倍、チケットは1.22倍。インフレ下のアメリカにおいては、驚くほどの上昇ではないでしょう。

 逆に、7年前から1.03倍に収まっているコース内売店収入のほうが不思議です。

 そこで、15年と22年の売店の商品価格を比べてみると、まずサンドイッチ類は、以前も今も変わらず、1.5~3ドル。ソフトドリンク類は1.5ドルから2ドルに値上げあれた一方、米国産ビールは4ドルのまま。ポテトチップスは1ドルからわずか50セント上がって、1.5ドル。申し訳程度の値上げです。

 ちなみに、最も高額な商品は、15年は輸入ビールで5ドル。今年は、15年にはなかった白ワインで6ドルです。

 マスターズではパトロン(ギャラリー)の飲食の持ち込みが禁止されている分、コース内ではお財布に優しい価格設定になっているようです。

マスターズが持つ経済的ポテンシャルは?

 ということで、マスターズ開催によるオーガスタナショナルGCの収入には大きな変化は見られません。実は、フォーブスのこの記事の要諦は、別のところにあるようです。

 それは、スポーツイベントとして、マスターズにはどれくらいの収入を得るポテンシャルがあるのか。つまり、マスターズ委員会が高く売ろうと思えば、いったいいくらで売れるかを推測した内容なのです。

 記事では、同じメジャートーナメントの全米オープン(主催は全米ゴルフ協会)を参考に、経営コンサルティングの専門家が推定しています。その額はというと?

・物販=6900万ドル(現状と同額)

・チケット=1億8500万ドル

・国外のテレビ放映権=2500万ドル(現状と同額)

・コース内売店(飲食)=1200万ドル

・コース内広告=2000万ドル

・国内テレビ放映権=1億ドル

 合計=4億1100万ドル(約514億円)

 なんと、現在の3倍近い収入が見込まれるイベントであり、放送コンテンツだというのです。

 なかでも巨額の収入を見込めるのが国内テレビ放映権。全米オープンは、NBCが年間9300万ドルの放映権料を支払っていることから考え、1億ドルとソロバンを弾いています。

 また、チケットについては、現在、オーガスタナショナルGCの販売金額は、チケット1枚当たり100ドル以下(例:登録パトロンに販売する4日間通しチケットは375ドル)に過ぎません。

 ところが、実際にはその同じチケットが、業者では4日間通しで6000ドルもの高値で売られているのです。

 そこで、業者の販売価格の半分でもオーガスタナショナルGCに入る仕組みにすれば、1億8500万ドルの収入になると計算しています。
 
 オーガスタナショナルGCは現在、コースや施設の拡張・拡充用に、周辺土地の買収を進めているところです。そこに、毎年500億円もの収入があれば、いずれはオーガスタの町全部が同GCの所有地になってしまうかも!?

【写真】マスターズでタイガー・ウッズが履いたシューズはナイキじゃなかった!

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