女子プロを教えているコーチに一般アマチュアも教わることはできる? | e!Golf(イーゴルフ)|総合ゴルフ情報サイト

女子プロを教えているコーチに一般アマチュアも教わることはできる?

特に女子ツアーにその傾向が強く見られるが、“強い選手の陰にツアープロコーチあり!”と言われるほど、コーチの存在は大きい。自分もそのコーチに教われば、上達するかもしれないと思った人もいるだろう。果たして、アマチュアゴルファーでもツアープロコーチに教わることはできるのだろうか。

知名度の高いコーチに教わるのは難しい!?

 一般的にツアープロを教えるのがツアープロコーチ(以下、コーチ)で、一般のアマチュアを教えるのがティーチングプロと呼ばれるが、コーチにアベレージゴルファーが教わることはできるのだろうか。

 通常、コーチはシーズンが始まると練習日からトーナメント会場へ行き、契約するプロの練習ラウンドについてスイングチェックやコースマネジメントなどのアドバイスを行う。

青木瀬令奈とキャディも務めている大西翔太コーチ 写真:Getty Images

 そのまま最終日まで残るコーチもいれば、初日のプレーをチェックして会場を後にするコーチもいる。ただ、新型コロナの影響でコーチが会場内に入れない大会が多く、その場合は契約選手の帯同キャディとしてコース入りするので、自動的に最終日まで残ることになる。

 したがって、毎週トーナメントへ行くコーチに一般のアマチュアがレッスンを受けるのは時間的な理由で難しいだろう。しかし、意外とトーナメント会場へ行く機会が少ないコーチもいるし、行ったとしても最終日まで残らないコーチは、プロを教える一方で一般のアマチュアにもレッスンしている。

 ただし、すぐにレッスンしてもらえるかといえば、簡単にはいかない事情がある。名の知れたコーチであれば既にレッスンの枠が埋まっているため、新規のアマチュアが入り込めるチャンスはほぼないと言えるからだ。

 また、単独で個人レッスンを行うコーチもいるが、何人かでゴルフスクールを運営したり、そこのスタッフとして働くケースが一般的だ。その場合、コーチの値段はほかのティーチングプロよりも割高になる。

 シード選手を教えるコーチに教わるのはノーチャンスではないが、費用もかかるし、教わるまでに結構な時間がかかると考えたほうがいいだろう。ただし、コーチによっては一般のアマチュアにはレッスンをしない方針の人もいるので、その場合はあきらめたほうがいい。

豊富で幅広いツアープロコーチのゴルフに対する知識

 ツアープロコーチがティーチングプロの資格を持っているケースもあるが、その場合、ツアープロと一般のアマチュアで教えることは変わるのだろうか。PGAティーチングプロA級の資格を持ちながら、ツアープロを指導する大本研太郎氏は次のように語る。

「基本的にプロもアベレージゴルファーも同じ人間なので、教えることはほぼ変わりません。ただ、ツアープロにはフィジカル面やメンタル面でのアドバイスが多くなりますね」

 コースマネジメントの要素や考え方に時間を割くとのこと。ちなみに、大本氏が考える“ティーチング”は教えるだけだが、“コーチング”はお互いに対話をしていろいろ決めていくことだという。

 その意味では、アベレージゴルファーにはティーチングになるが、トップアマクラスになるとコーチングになることが多い。

 また、ツアープロを教える上でもアマチュアをレッスンすることがプラスに働くという。

「1人のプロを教えているだけだと、いつも同じことばかりを言ってしまいがちですが、数多くのアマチュアを教えることで、いろんな発想が生まれるんです。それをヒントにすることで教え方にバリエーションが広がります」

 当然それはプロだけではなく、アマチュアにもフィードバックされる。

 大本氏に限らず、どのツアープロコーチもスイングに関してはもちろん、クラブなどゴルフに関する知識は豊富で、幅広い。

 スイングでいえば世界のトッププロに目を向ける一方で、グリップやアドレスなど基礎的なことの研究も怠らない。言い方は悪いかもしれないが、ゴルフオタク的なところが多々あるのがツアープロコーチなのだ。

 逆にそれだけの知識がなければ、気難しいツアープロがお金を払ってまで教えてもらおうとは考えないだろう。もしも運よくツアープロコーチに教えてもらえる機会が巡ってきたならば、そのチャンスを逃すべきではないだろう。

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稲見萌寧と奥嶋誠昭コーチ 写真:Getty Images
青木瀬令奈とキャディも務めている大西翔太コーチ 写真:Getty Images

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