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- 「おや!? それは旧ルールでは?」同伴者の間違い、見て見ぬふりすべき? 指摘するならどういう言い方?
2019年にゴルフのルールは大幅に改定されましたが、競技に出ているわけでもないベテランゴルファーの中には、いまだ変更点をあまり把握していない人もいるようです。指摘すべきか、見て見ぬふりをすべきか、迷うところです。
相手のためにも間違いは早めに指摘するべき
久しぶりにゴルフを一緒にした同伴プレーヤーに対して、ルール面で「おや!? それは旧ルールでは?」と感じることがあります。
プレー頻度との関係もあるのでしょうが、どうやら2019年のルール改定時に変更になった新ルールをしっかり覚えず、今もラウンドをしているゴルファーは少なくないようなのです。
恥ずかしながら自分も詳しいわけではありませんが、同伴プレーヤーが旧ルールでプレーしていることに気づいた場合、指摘すべきか見て見ぬふりをしたほうがいいのか迷います。
企業の社員研修や講演会、プロゴルファーへの接客指導などを行なう(株)エミー代表取締役の渡辺満枝さんにお聞ききしたところ、まず次のようなお話がありました。
「ゴルファーは本来、現行ルールでプレーすべきですが、改正ルールを知らない方もいると思います。知らずにプレーすると公式競技では失格になってしまったり、ペナルティーを課せられたりするものもあります。早い機会に新ルールを身につけることがマナーです」
たとえ人よりいいスコアで回っても、紳士淑女の振る舞いをしていても、ルールが身についていなければゴルファーとしてはまだまだということでしょう。技術を磨いたりスコアアップを目指したりすることも大事ですが、ルールを学びマナーを身につけることも同じくらい重要なのです。そう考えると、間違った認識は早めに正してあげることが相手のためにもなると考えるべきでしょう。
新ルールはプレーヤーのメリットになることが多い
ところで、ピンを挿したままでパッティングが可能になったこと、ボールをドロップする時はヒザの高さから落とすことになったことを知らない人はほとんどいないと思いますが、例えば、次の4点はどうでしょうか。
(1)第1打がラフに入り、いくら探しても見つからない
(2)打つ前に自分のアドレスの方向を飛球線後方から同伴プレーヤーやキャディーに見てもらう
(3)バンカーに入ったボールの手前に小枝があり、ショットの邪魔になる
(4)グリーンでパッティングライン上にスパイク跡があり、気になる
いずれも普段にラウンドで比較的起こりやすいケースです。それぞれの対処法は以下の通り。
(1)旧ルールでは球を探す時間は5分以内でしたが、新ルールでは探し始めて3分以内にボールが見つからない時は紛失球となります。その場合、1罰打でティーイングエリアに戻り3打目として打ち直すのは旧ルールと同じです。
(2)同伴者やキャディーを後方に立たせてスタンスをとってから打った場合、プレーヤーに2罰打が課せられるようになりました。
(3)バンカー内のルースインペディメント(落ち葉、小枝、小石など)を無罰で取り除くことができるようになりました。ちなみに旧ルールでは、ルースインペディメントを手で触れることは禁止されていました。
(4)旧ルールではライン上のボールマークと古いホールの埋め跡のみ直せましたが、新ルールではスパイク跡、旗竿による傷、石などが食い込んだ跡など自然の凹凸以外のほとんどの損傷を修復することができるようになりました。また、パターヘッドを使って平らに直しても無罰です。
ここまで見ると、19年のルール改定は主にプレーファストの推進とプレーヤーの救済を目的に行われたことが分かります。
となれば、ゴルファーとしては、旧ルールでプレーしている同伴プレーヤーにも新ルールを知ってもらい、プレーファストをみんなで心がけたいものです。
お互いにルールを確認しながらプレーする姿勢で
とはいえ、相手が年上ゴルファーの場合もあります。失礼にあたらず、また嫌な雰囲気にもならないように伝えるには、どんな言い方をしたらいいでしょうか。
「プライベートのラウンドでしたら、『だいぶルールが変わっていますが、私もうろ覚えなので、今日はお互いにアドバイスしながらプレーをしましょう』と、ラウンド前や昼食後に声をかけてスタートするといいでしょう。自分も身につけたいという姿勢があれば、相手に失礼なことはありません。もし、ほかの人が旧ルールでプレーをした場合『〇〇さん、~は変わりましたよ』と明るく伝えれば、怒ったり気にしたりする人はいないでしょう」
マナーの達人であり、ゴルフ愛好家でもある渡辺さんは、このように教えてくれました。
また、「新旧ゴルフルール比較早見表」のようなものをキャディーバッグに入れておくのもいいアイデアだといいます。疑問に思うケースがあれば、早見表を見て確認しましょう。
「こう変わったのを見逃していました。アップデートしなきゃ」「これとこれも許されるようになりました。合理的ですね」誰かと会話しながら学ぶと、楽しく覚えることができそうです。
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