「ドライバー不要」や「寄せワン」は本質ではない!?
「100切り」の壁を突破するプロセスや方法は、すでに壁を乗り越えたゴルファー個々の「記憶」に強く残っていると思います。
一方でエリートゴルファーやセンスに恵まれた人は「何回かコースに行けば100切りできるでしょ」と思っているかも知れません。
陸上や水泳での「このくらいのタイムは切らなきゃだめでしょ!」という話は、ある程度の体力や年齢が前提になるはずです。しかし、ゴルフの場合そうもいかないのが実情です。

今回は、いまだ100切りしたことのないゴルファーを対象に「考え方」や「データ」など次回のラウンドのヒントになりそうな話をさせて頂きます。
100切りをするうえで「ドライバー不要論」や「キレイなスイングを身につける」「アプローチで寄せワン」などは本質的ではありません。
「ドライバーがたまたまハマった」人もいれば「長いパターが奇跡的にバンバン入った」「パー3が全部乗った」など、プレー内容には様々な成功例があります。とりあえず当たるクラブをキャディーバッグに入れて、練習したとおりでやってみて、ダメなら切り替える。「100切りした人」にとっては簡単でも、壁を越えていない人にとっては難しい事です。
ケース1 「朝イチでボロボロなのは、メンタルだけ!?」
「今回こそ100切り!」とラウンド前から意気込むタイプのゴルファーは、「朝イチ」で緊張し過ぎてスタート数ホールでつまずきがちです。
そもそも、練習場のように人工芝の平らな場所から何度でも同じクラブが打てるわけではないので、「練習どおり」にいかないのがコースでのラウンドです。
すでに「100切り」の壁を越えたゴルファーからすれば、「当たり前じゃん!」の声も聞こえてきそうですが、その当たり前を受け入れられないままコースに臨んでいるゴルファーが多いのも事実です。

そんな人は、ラウンド直近の練習を「うまくいかない前提」で1球ごとに、クラブを取り替えて打っておくべきです。さらに、事前にコースの特徴やレイアウトをホームページなどで確認し、「脳内ラウンド」でミスショットの傾向を予測してみましょう。すると、「林から一回で出す練習」や「傾斜からフェアウェイに戻す練習」が必要か事前に想定できるはずです。
「ゴルフはメンタル」とよくいわれますが、朝イチで緊張し過ぎてしまうゴルファーの多くは準備に見合っていない「過度な期待」を自分にし過ぎている傾向があります。
そんなゴルファーほど途中(100切りを諦めて)から急に調子がよくなり、「スタートさえ緊張しなければ……」になってしまうのです。
ラウンドしている全体ゴルファーの約30~35%ほどしか「100切り」していないというデータがあります。過度な緊張や期待に押しつぶされないためには、7割近くのゴルファーは100オーバー、仮に今回「100切り」できなくても次回また頑張ればいい、と考えるのもいいかもしれません。