使っているパターの性能を知らない人が多すぎ！ 「基本性能」を知ることで得られるメリットとは？

　ゴルフクラブの中で「クラブ総重量」が一番大きく変化したのはパターかも知れません。同じスチールシャフト装着モデルでも、古いモデルはヘッドもグリップも軽く400グラム台後半が主流でしたが、現在の主流は500〜550グラムになっています。中尺モデルなどでは600グラムを超えるパターも人気です。

　理由の一つはパターの「大MOI（慣性モーメント）」化。基本的に慣性モーメントは重量が増えるほど大きくなり、インパクト時のブレが少なくなる傾向があります。

　二つ目はシャフトとグリップの重量化。パッティングではシャフトもグリップも重くなるほどテンポや打点が狂いにくくなります。その結果、パター専用シャフトや重くて太いグリップが多く採用されるようになりました。

　また人気パターブランド「オデッセイ」などはグリップエンド内にウエートを配置して、ゆったりストロークしやすくなる工夫もされています。

　お家のキッチンスケールでもいいので、「パター総重量」がどのぐらいなのかを知っておくだけで、自分のストロークテンポと好みの傾向、次回パター購入時の参考にもなります。

「なんでサイトラインのある場所で打っているのにうまく転がらないの？」という声をよく聞きます。

　そんな人はパターを吊るして、ティーでフェース面をツンツンと突いてみてください。ヘッドが左右にブレない場所が「芯」です。この位置よりトゥ側で打つほどフェースは開きやすく、ヒール側に外すほどフェースが閉じやすくなります。

　意外にもアドレスした時のサイトライン上に「芯」があると信じているゴルファーが多いのですが、必ずしもそうではありません。ヘッドの真ん中にあるサイトラインは「アライメント」、つまりフェース向きを狙った方向に向けるためのラインで、「ここで打つとスイートスポットですよ」というわけではないので誤解しないでください。

　自分で「芯」を探してみると、レッスンプロがよくいう「パターの芯で打ちなさい」を実感できるはずです。ちょっと「芯」から場所を変えただけで「ブルッ！」とヘッドが揺れるのが分かるからです。