シャフトの挙動やインパクトの打感が伝わりやすい
最近は新規参入のグリップメーカーが増えたことで、新素材や新構造のグリップが続々と誕生しています。しかし、PGAツアーのグリップ使用率を調べると、やはり王道の「ゴルフプライド」製品が圧倒的な使用率を誇っています。特に今シーズンは超定番の「ツアーベルベット コード」を使っている選手が活躍しています。あらためて「ツアーベルベット コード」について調べてみました。

「全米プロ」で4年振りにメジャータイトルを獲得したブルックス・ケプカ、5年振りにPGAツアー優勝を達成したジェイソン・デイ。その2人には共通点があります。それは2人とも「ツアーベルベット コード」のグリップを使っていることです。また、今季2勝を挙げているマックス・ホーマのグリップも「ツアーベルベット コード」でした。
「ツアーベルベット」はゴルフプライド社が1995年から発売しているグリップです。同社はPGAツアーでも圧倒的な使用率を誇る世界No.1のグリップメーカー。PGAツアーのグリップ使用率を調べるとトップ3はすべてゴルフプライド社のモデルで1位が「ツアーベルベット(ラバー)」、2位が「MCC」、そして3位が「ツアーベルベット コード」でした。
「ツアーベルベットコード」を一躍有名にしたのがタイガー・ウッズです。タイガーはアマチュア時代から「ツアーベルベット コード」を使っており、21歳でマスターズに初優勝したときも、43歳で5度目のマスターズ制覇を達成したときも、そして47歳になった今もグリップだけは替えていません。
あらためてその特徴を紹介しましょう。そもそもコード入りのグリップはラバーグリップの表面部分にコットン繊維(糸)を織り込んだものです。「ツアーベルベットコード」は高密度なコットン繊維を織り込んだ「ブラッシュドコットンテクノロジー」を採用したことで、摩擦力を高めると同時に悪天候でもパフォーマンスを発揮できる構造になっています。デザインはシンプルに見えても、その中には世界のトップ選手が信頼するテクノロジーが秘められているのです。
使用感としてはコードが入っていない「ツアーベルベット ラバー」に比べると少し硬く感じますが、それがかえってシャフトの挙動を感じやすくし、インパクトの打感もダイレクトに伝わりやすくなっています。その繊細なフィーリングがプロにとって手放せないものなのでしょう。
グリップはゴルフクラブとゴルファーをつなぐ唯一の接点です。自分に合ったグリップこそが、自分に合ったクラブを探すための最初の一歩とも言えます。今までグリップにこだわっていなかったという人は、コード入りグリップに限らず自分に合ったグリップを時間をかけて探してみると、今使っているドライバーやアイアンの印象が一変するかもしれません。
ツアーベルベットコードを使用している主な選手
タイガー・ウッズ:ツアーベルベットコード
ブルックス・ケプカ:ツアーベルベットコード MID
ジェイソン・デイ:ツアーベルベットコード58R
マックス・ホーマ:ツアーベルベットコード58R
トミー・フリートウッド:ツアーベルベットコード58R
ジャスティン・トーマス:ツアーベルベットコード60X
ゲーリー・ウッドランド:ツアーベルベットコード MID
ビリー・ホーシェル:ツアーベルベットコード58R
スコット・ピアシー:ツアーベルベットコード MID
ジェイソン・ダフナー:ツアーベルベットコード58X
シャール・シュワーツェル:ツアーベルベットコード58R