右腕を短く使うとダフらない
アプローチの安定感、方向性、距離感を高めるためにやっていただきたい練習がウェッジの片手打ちです。
左右どちらの手でも打てるようになると、両手のバランスが整って手打ちをしなくなります。ダフリやトップにも効果的な練習なので、ぜひトライしてみてください。

まずは左手打ちのコツからレッスンしましょう。左ワキを締め、左胸の前に左腕をセットして構えます。そして、アドレスの腕の形をキープして体を回してスイング。手打ちになっていると左ワキが開いてしまうので要注意。
手打ちスイングを防止するコツは、ヒザを動かすことです。スイング中に積極的にヒザを動かすと、スムーズに体が回り、手先でボールを打ちにいかなくなります。
右手打ちは手首キープ! 手の平を目標に向ける
続いて右手打ちの解説です。右ワキを締めて構え、その状態のままボールを打ちましょう。右利きの人は右手の力が強く、手だけでボールをすくいにいきがちです。右手打ちの場合も、体を回すことを心がけてください。

右手が“悪さ”をしてしまう人は、右手の平を目標に向けてフォローを出す意識を持ってみてください。右手首の角度をキープでき、体を回転させてインパクトを迎えられるようになるはずです。
アプローチが苦手な人は、最初はちゃんと当たらないし、距離も方向も一定になりません。しかし、何度も練習しているうちに感覚がつかめてくるはずです。
片手打ちは、アプローチの苦手克服に効果的なドリルですが、練習前に行うと、体のバランスを整えることができます。プロもやっている練習なので、みなさんもぜひ取り入れてください。
取材協力・CLUB HOUSE(千葉県千葉市)
【指導】岸部華子(きしべ・はなこ)
1995年生まれ、福島県出身。父親の影響で6歳からゴルフをスタート。当時からツアープロの姉・桃子とともに練習に励み、07年に『東北ジュニアゴルフ選手権 女子11歳以下の部』で優勝するなど活躍。中学時代は陸上部に所属していたが、東日本国際大学付属昌平高校でゴルフ部に入部。卒業後は、21年にLPGAティーチングA級を取得。現在は、ジュニア時代から師事していた横田英治が主宰する『クラブハウス』に所属。インストラクターとして活動しながら、姉のツアーキャディも務める。