レギュラーティーのはるか後方にトーナメントティーが設置
6月15~18日に開催された男子トーナメント「ハナ銀行インビテーショナル」の試合会場となった千葉夷隅ゴルフクラブ(千葉県)を大会の2週間後にラウンドしました。
千葉夷隅ゴルフクラブはこれまでに10回以上ラウンドしたことがありますが、トーナメント中継をABEMA(アベマ)で視聴したところ、見たこともないぐらいラフが長く伸びていて、ティーイングエリアからの景色もビックリするほど違いました。
セカンドショット以降の景色は見覚えがありますが、インコースは東コースと南コースを組み合わせて使っていたので、まるで別のゴルフ場のように見えました。ちなみに千葉夷隅ゴルフクラブは通常営業だと、東・南・西の各9ホールの計27ホールです。

その日のラウンドは南コース→西コースをプレーしました。出だしの南1番パー5はトーナメントで17番パー5として使用していたホールです。レギュラーティーから520ヤードですが、トーナメントティーは75ヤード後方の小高い丘の上に設置されていました。
南コースでこのほかにトーナメントで使用したのは9番パー5です。通常営業ですとレギュラーティーから478ヤードですが、トーナメントでは16番、514ヤードのパー4として使用されていました。
後半ラウンドした西コースは、トーナメントでは1番ホールから9番ホールとして順番どおりに使用されていました。ただし、ヤーデージはまったく違います。
西1番パー4、335ヤード→383ヤード
西2番パー5、487ヤード→606ヤード
西3番パー4、390ヤード→427ヤード
西4番パー3、151ヤード→220ヤード
西5番パー4、360ヤード→421ヤード
西6番パー4、356ヤード→428ヤード
西7番パー4、411ヤード→451ヤード
西8番パー3、156ヤード→226ヤード
西9番パー5、528ヤード→576ヤード
トータル 3174ヤード 3738ヤード
トーナメントティーからの距離の長さには確かに驚きましたが、今の男子ツアーはドライバーで300~320ヤード飛ばす選手がけっこういます。ドライバーが220~240ヤードしか飛ばないアマチュアは、各ホール80ヤードずつ前じゃないと計算が合わないと感じました。
大人になってからゴルフを始めた人がプロと同じように打つのは難しい
これはあくまでも筆者の私見ですが、プロゴルファーのドライバーの飛距離と、プロ野球のピッチャーの球速はだいたい比例していると考えています。
どういうことかといいますと、プロゴルファーのドライバーの飛距離320ヤードはプロ野球選手のピッチャーの球速160キロ、300ヤードは球速150キロ、280ヤードは球速140キロということです。球速の2倍がドライバーの飛距離になります。

2023年のドライビングディスタンスで320ヤード以上をマークしているのは河本力ただ一人です(320.89ヤード)。日本のプロ野球界で球速160キロをコンスタントに超えるのは佐々木朗希ただ一人です。
ドライビングディスタンス300ヤード以上をマークしている選手は、日本ツアーでは15人しかいませんが、PGAツアーには92人います。ここが日本ツアーとPGAツアーの差だと感じます。日本のプロ野球で球速150キロを超える選手は明らかに15人以上います。
そのように考えていったとき、ドライバーの260ヤードは球速130キロ、240ヤードは球速120キロ、220ヤードは球速110キロ、200ヤードは球速100キロということになります。
高校・大学まで野球をしていた人は球速130キロを投げることができるかもしれませんが、大人になってから野球を始めた人が球速130キロを投げるのはまず無理です。
それと同じように、高校・大学までゴルフをしていた人はドライバーで260ヤード飛ばすことができるかもしれませんが、大人になってからゴルフを始めた人が260ヤード飛ばすのは難しいです。できるとしたら別のスポーツで全国大会に出場した経験があるような人です。
それなのに日本のティーチングの世界は「プロゴルファーはこういう打ち方をしている」と教えるのが定石になっています。体で覚えている動きが一つもないのに、プロと同じ打ち方を教えられても、対応できない人のほうが多いだろうと思うことがあります。