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- 近い名称だと片方が“超名門”な場合が多い!? 名前は似ているのに中身が違うゴルフ場が多いワケ
地名が使われることが多いゴルフ場の名称は、驚くほど似ている場合もあり紛らわしいと感じることもあります。そこで、近い名称のゴルフ場について調べてみました。
龍ヶ崎カントリー倶楽部をザ・ゴルフクラブ竜ヶ崎と勘違い
2月に大原・御宿ゴルフコース(千葉県)でプレーする機会がありました。このゴルフ場は昭和の名設計家・井上誠一氏が設計を手がけた中では珍しいパブリックコースです。
クラブハウスの一角に井上誠一氏の紹介コーナーと、設計コース一覧のパネルが掲示されていました。
パネルを見ながら同伴者が「霞ヶ関カンツリー倶楽部(埼玉県)は東京オリンピックで使ったね」「戸塚カントリー倶楽部(神奈川県)は女子トーナメントを開催しているコースだ」といった会話をしています。
そのとき「あれっ、龍ヶ崎カントリー倶楽部(茨城県)はオレたち行ったことあるんじゃない?」といい始めました。
でも、彼らはゴルフ場予約サイトでしか予約を取らない典型的なビジターゴルファーですから、会員の同伴または紹介がないとプレーできない龍ヶ崎カントリー倶楽部に行ったことがある可能性は極めて低いです。
少し考えてから「それはたぶんザ・ゴルフクラブ竜ヶ崎(茨城県)だと思います」と口をはさみました。
すると「“りゅうがさき”に行った記憶はあったんだけど、別の“りゅうがさき”だったのね」と話が落ち着きました。
龍ヶ崎CCとザ・GC竜ヶ崎は2~3キロの距離にありますから、ほぼ隣同士といってもいいような立地条件ですが、ゴルフ場の生い立ちはまったく違います。
龍ヶ崎CCは1958年に井上誠一氏設計で開場。63年に日本プロゴルフ選手権、92年に日本オープンゴルフ選手権、96年に日本女子オープンゴルフ選手権を開催している関東屈指の名門コースです。
ザ・GC竜ヶ崎は1990年にSTT開発というゴルフ場運営会社が開場しましたが、2002年に経営破綻して民事再生法を申請。PGMグループのゴルフ場になりました。
PGMの中のハイグレードブランド「GRAND PGM(グラン・ピージーエム)」を冠しているので、こちらもいいコースですが龍ヶ崎CCと比べると格が違います。
名前が似ているほどコースの格が違うことが多い
ゴルフ場の名前は地名がベースになっていることが多いので、まぎらわしい施設がたくさんあります。名前が似ていても中身は全然違うことがありますから気をつけたほうがいいです。
最も気をつけてほしいのは東京ゴルフ倶楽部(埼玉県)と東京カントリー倶楽部(神奈川県)です。
どちらも東京にあるわけではないのにゴルフ場名に「東京」と入っているので、うさんくさいと感じるかもしれませんが、東京GCは1913年に東京の駒沢(現在の駒沢オリンピック公園)で開場した由緒正しきコースです。
1928年の日本オープンゴルフ選手権を皮切りにナショナルオープンを過去に7回開催しており、日本ゴルフ協会創立100周年の2024年には8回目の開催を予定しています。
一方の東京CCは神奈川県秦野市にある1980年開場のゴルフ場です。帝国観光という会社が開発を進めていましたが倒産、市川造園土木グループが計画を引き継いで秦野ゴルフコースとして開場しました。そのゴルフ場が東京CCに名称変更したのです。
どうして秦野GCが東京CCになったのか詳しい経緯は分からないのですが、東京GCとはまったく別物です。
これと同じような例を挙げると、本厚木カンツリークラブ(神奈川県)と大厚木カントリークラブ(神奈川県)も名前は似ていますが完全に別物です。
関西だと茨木カンツリー倶楽部(大阪府)と茨木国際ゴルフ倶楽部(大阪府)も名前は似ていますがコースの格は段違いです。
このように似た名前のゴルフ場がある場合、どちらかが厳格なメンバーシップ運営を貫いており、ゴルフ場予約サイトで予約できるのは1コースだけだと思ったほうがいいです。
日本には現在、約2200のゴルフ場があると言われていますが、ゴルフ場予約サイトで予約できるのは約1900コースです。残りの約300コースは“一見さんお断り”のコースになります。
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