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- “水平”ではなく“垂直”に逃げるべし!? 海沿いのゴルフ場で津波警報や注意報が発令されたらどうすればいいの?
海がすぐ近くにあるゴルフ場で、プレー中に津波警報や注意報が発令された場合、どうすればいいのでしょうか。
命を守るためにもプレーは止めてとにかく高い場所へ
能登半島地震では、2011年の東日本大震災以来13年ぶりに大津波警報が発令されました。周りを海に囲まれた日本では、大地震の際に同時に津波も襲ってくる危険性があります。

海がすぐ近くにあるゴルフ場で、何もない開けたコースでプレー中に津波が来るといわれたら、どのように動けばいいか不安になる人もいるでしょう。
海沿いのゴルフ場にいる際に、津波警報や注意報が発令されたらどうすればいいのでしょうか。ゴルフ場の経営コンサルティングを行う飯島敏郎氏(株式会社TPC代表取締役社長)は以下のように話します。
「海沿いのゴルフ場のなかには、木々があまり植えられておらず標高の低くなっているところもあります。 海底を震源とする地震の場合、同時に津波も発生する可能性が高いことから、プレーをしている最中に津波がやってくる恐れも十分あるでしょう」
「最近はコース内に携帯電話やスマートフォンを持ち込む人も多いですが、東日本大震災をきっかけに大半の機種ではマナーモードに設定していても緊急アラートが鳴るようになっています」
「自分たちが今いるゴルフ場の周辺地域で津波警報や注意報が発令された場合、直ちにプレーは中断し、目につく中で最も標高が高い高台に上がったり、クラブハウスが近くにあるなら建物の中に入って上へ避難しましょう」
「一般的に、逃げ込むべき場所の目安は『海抜5メートル以上の高台』か『鉄筋コンクリート造で地震の揺れに強く、3階建て以上の建物』といわれています。海沿いの標高が高いゴルフ場のなかでも、クラブハウスは最も高い地点に設置されていることが多いです」
「ゴルフ場の方でもサイレンやアナウンスを流すなど避難を呼びかけるはずですが、手元の携帯電話の方が早く津波情報をキャッチしたら、即座に行動しましょう」
「一般的なゴルフ場は1番ホールから9番ホール、10番ホールから18番ホールまで順路になっています。しかし、道順にしたがって進もうとするとかえって遠回りしてしまい、万が一津波がコース内まで乗り上げてきたら危険です」
「通常時であれば逆走してはいけませんが、命にかかわる事態の際はなりふり構っている場合ではありません。道順は完全に無視して、可能な限り高さが確保できて身の安全が取れる場所まで逃げることが重要です」
可能であればカートで迅速に避難場所へ
では、高台やクラブハウスまで避難する際は、どのような方法で移動すればいいのでしょうか。飯島氏は以下のように話します。
「カートを利用すれば、迅速に避難場所に向かうことができます。しかしゴルフ場は盛土や切土を繰り返して作られているため、地盤が緩くなっている箇所もあります。大きな地震の際には傾斜の大きい場所で落石や土砂崩れが起こる可能性も考えられるので、運転の際には注意が必要です」
「カート道に亀裂が走って通行が不可能になることもあるので、そのような場合はカートを置いたままにして、走って避難しましょう」
また、クラブハウスはコース内でプレーしているゴルファーだけでなく、近隣住民も受け入れる場合があります。実際に能登半島地震でも石川県羽咋市の「朱鷺の台カントリークラブ」は、海沿いにあるもののクラブハウスが高台に位置していたため、地震発生直後には地域の人々の避難場所として開放したようです。
あまり想像したくないですが、地震や津波はどんなタイミングであろうとお構いなしに襲ってきます。もしラウンド中に津波注意報や警報が出された際は、「水平」ではなく「垂直」に逃げることを覚えておくといいでしょう。
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