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- ティーショットは“全員の分”を必ず見届けないとダメ!? プレーファストのためすぐにカートに戻るのは「マナー違反」なの?
ティーショットの際、全員がティーイングエリアに入ってみんなが打つのを見守る光景をよく見ますが、「打ち終わったら順にカートに戻ればプレーファストになる」と思う人もいるかもしれません。では、ティーショットは全員の分を見届けないとダメなのでしょうか。
ティーショット以外でもプレーを見ないのはNG
ティーショットでは、各組のプレーヤー全員がティーイングエリアの中に入り、4人みんなが打つのを見守ってからカートに乗って、2打目の場所へと移動していく光景をよく見かけます。

しかし、なかには「自分の番が終わったら、すぐにカートに戻った方がプレーファストにつながるのでは」と考える人もいるかもしれません。
同伴者のティーショットを見届けずにカートに乗ってしまうのは、マナー違反なのでしょうか。ゴルフ場の経営コンサルティングを行う飯島敏郎氏(株式会社TPC代表取締役社長)は、以下のように話します。
「プライベートのラウンドの場合、4人1組になって全員で同じ時間や空間を楽しむことが前提となるわけですが、各ホールの始まりを告げるティーショットがうまくいったのであれば『ナイスショット!』と声をかけ、お互いのプレーを称えてあげるのがベストといえます」
「『早く前に進みたいから』と、カートに乗り込んだり次に使うクラブを選んだりしていると、良きタイミングで声をかけられなくなるかもしれません」
「さらに、誰がどう見ても素晴らしいティーショットを打てたにもかかわらず、何もリアクションをしてもらえなかった立場からすれば、『自分のプレーに関心を持ってくれていないのでは?』と疑心暗鬼になり、その後の空気感が悪くなってしまうでしょう」
「ゴルフにおけるエチケットの一つに『同伴者に対してリスペクトの気持ちを持つ』というものがあり、相手のショットを称えたり声を掛け合ったりして、場の雰囲気を崩さないことが重要視されるのです」
またティーショット以外でも、たとえば2打目や3打目で同伴者と自分のボールが近くにあり、向こうが先に打つというシチュエーションになった際は、同伴者に使ったクラブを聞くことができない代わりにショットを確認しておけば、コースマネジメントのヒントが得られるでしょう。
万が一、相手の打球がターゲットに対して手前すぎてしまったら1つ上の番手を選び、反対に飛びすぎてしまったら番手を1つ下げるか、スイング幅を小さめに抑えるといった対策を考えられるようになるはずです。
ほかにも、グリーン上で同伴者のパッティングのラインを確認したり、ボールの転がりを参考にしたりすると、パット数の減少につなげられるかもしれません。
見てあげると2打目以降の流れがスムーズになる
そして飯島氏は、「お互いのショットを称えあうという以外の意味でも、同伴者のティーショットは見てあげるべき」と話します。
「同伴者のティーショットを見届けることには、『ボールの行方を一緒に確認する』という意味もあります。悪天候の時や、逆光に向かって打たなければならない状況では、打球が飛んでいった方向が分からなくなることもあります。特に弾道が曲がってラフや林に入った場合、ボールがどこに飛んでいったかをより多くの人が把握できていれば、ボール探しの時間を短縮でき、プレー進行をスムーズにさせるのにもつながります」
「隣のホールに打ち込みそうになった時も、全員で飛球線を追っていれば『フォアー!』という周囲のプレーヤーに危険を知らせる声が素早く、かつ大きく出せて注意喚起できます。そのため、プレーファストを意識するのであれば足早にカートに乗り込むより、むしろ同伴者のティーショットを全て見守ってあげる方が合理的なのです」
ただし、互いのティーショットを見届ける行為は決して「義務」ではなく、シチュエーションによってうまく使い分けると、よりラウンドがスマートになります。
たとえば、コンペなどにおいては男女混合でラウンドする機会も多いですが、その際に「男性陣はレギュラーティーから、女性陣はレディースティーから」と、打つ場所が人によって分かれるケースもあるでしょう。
全員が打つごとにティーイングエリアに集合していると、時間がかかってスロープレーの原因にもつながりかねないため、こういった時は同伴者のティーショットを間近で見守る必要はないのです。
ビギナーだと、自分のことで精いっぱいという人も少なくないですが、同伴者のプレーも注意深く見るようにすると、プレーファストや安全の確保、さらには自分自身のレベルアップも図れるかもしれません。
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