- ゴルフのニュース|総合ゴルフ情報サイト
- 記事一覧
- ゴルフの豆知識
- 「あおられてはないけど“圧”感じるな…」 後ろの速い組に“パス”させるのはマナー違反!? スロープレー撲滅に出来ることは?
一時期よりも新規にゴルフを始める人が増えた影響か、昨今、スロープレー問題がたびたび話題に上がりますが、根本的に解決する有効的な対策はあるのでしょうか?
簡単に前の組を追い越せる仕組みを構築するべき
「18ホール回るのにかなり時間がかかることが増えた」と感じているゴルファーも少なくないでしょう。とくに週末や祝日はゴルフ場が混雑していることに加え、前の組の進行が遅いとなると後続組も連鎖的に遅れていく悪循環に陥ります。こうした「スロープレー問題」は、今や多くのゴルファーが抱えるストレスの一つとなっています。

タイムパフォーマンスが重視されている昨今、なるべく早くラウンドを終えて帰宅したいゴルファーのニーズも増えていますが、スロープレーを根本的に改善する方法はあるのでしょうか。日本ゴルフ場経営者協会(NGK)の大石順一専務理事は以下のように話します。
「まず前後の組を気軽に入れ替える文化を復活させていく必要があると考えています。一昔前は、遅い組を追い越すのがむしろマナーとして捉えられていましたが、昨今では『ラウンド途中で入れ替えるのはNG』と認識しているゴルファーが多い印象です。電磁誘導式カートの普及により、入れ替えが難しくなったことが背景にあると思います」
「ただ、自走式カートが導入されているゴルフ場は、現在でも比較的簡単に可能です。マスター室に一報入れれば問題ないケースが多いので、そういったところから徐々に浸透させていく必要があるでしょう」
いわゆる「パス」させるのは双方合意が前提ですが、文化として復活していけば、後ろの組が明らかにペースが速い場合、前の組が追い抜きを提案する機会が増えるかもしれません。とはいえ、現状では電磁誘導式のゴルフ場が多いのも事実。大掛かりな取り組みとなりますが、大石氏はゴルフ場の動線自体を改修していくことも考える必要があると話します。
「高速道路と同じように前の組が遅かったら、簡単に追い抜くことができるような仕組みをゴルフ場側でつくるのがベストだと思います。電磁誘導式のカート道は、幅が狭く入れ替えが難しいので、ホール間や道中でもスムーズに追い越せるように広めの設計にしたり、別ルートをつくったりすることが対策として考えられます」
「ゴルファーの中には、プレーの流れやマナーを理解していないビギナーに対して厳しい声をあげる人もいますが、実際には年齢を重ねて足腰が弱くなり、プレーが遅くなってしまっている年配の人も多くいます」
「そのような方々に、後ろから『急いでください』と伝えても物理的に対応が難しく、場合によってはゴルフ自体をやめるきっかけとなってしまいます。そのため、ホール間やプレーの途中で『私たちはプレーが遅いので先にお進みください』と声をかけて、自然に前後を入れ替えられるような柔軟な仕組みが必要だと感じています」
このように、1組がスロープレーに陥ると後続組全体に悪影響が及ぶ従来のラウンド方法よりも、ゴルファーが流動的に動いて効率的にプレーする仕組みのほうが現代にマッチしているといえるかもしれません。
実際、2019年のルール改正では「レディーゴルフ」(準備ができた人から打つ)という考え方が推奨されています。そう遠くない将来、前後の組が進行スピードに応じて入れ替わりながらラウンドする光景が当たり前になるかもしれません。
中・上級者の“慣れ”からくるスロープレーも見られる
ただ、こうした整備をおこなったとしても、ゴルファーが最低限プレーファストを意識してラウンドする大前提がなければ成り立ちません。ハリーゴルフスクール(東京都目黒区)を経営するレッスンプロのハリー石川氏は、昨今、プレー歴が長くゴルフ知識も豊富な中級者・上級者がスロープレーになっているケースをたびたび目にすると話します。
「ラウンドに慣れて危機感が薄れ始めたゴルファーが、自身も気づかないうちにスロープレーに陥っている場面をたびたび目にします。1ホールあたり15分、つまりハーフ(9ホール)で2時間15分というプレー時間を目安に、各ホールでかかっている時間を意識的にチェックしてみてください」
「もちろん、ホールの難易度によっても多少時間は前後しますが、目安より大きく超えているようであれば、どこかに無駄がある証拠です。客観的に自分がスロープレーなのかどうかも判断できるので確認してみると良いでしょう」
コンプライアンス意識の高まりや、パワハラへの配慮などにより、周囲が直接指摘しにくい環境だからこそ、客観的な数字をもとに自覚することが大切です。タイパ重視の時代、どうすれば「効率よく快適なラウンド」を実現できるのか、真剣に考えていく必要がありそうです。
最新の記事
pick up
-
マキロイが使うボールはアマチュアにも有効? テーラーメイド「TP5」「TP5x」&「プレイヤーズ グローブ」使用者リアル座談会<PR>
-
【連載コラム】「MODUS3」の誕生から共に歩んだ男… 全6モデルへの思い入れを日本シャフトの担当者と振り返る<PR>
-
クラブと体の「接点」は重要! テーラーメイドのツアーボール「TP5」「TP5x」と「プレイヤーズ グローブ」は細部までこだわった逸品<PR>
-
【連載コラム】クラブは“選ぶ”から“合わせる”時代へ! フォーティーンが導く14本の最適解に元侍ジャパン 多村仁志も驚く!<PR>
-
6/22まで【クイズに答えて200名さまに抽選で当たる!】Taylor Made Golf(テーラーメイドゴルフ)ボール
ranking