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- ドレスコードはもう古い? バブル崩壊が変えた日本のゴルフ文化と、海外との深すぎるギャップ
日本のゴルフ場では、「ジャケットおよび襟付きシャツ着用」などのドレスコードが定められ、マナーの厳しさを感じたビギナーも多いかもしれません。対して、海外のゴルフ場ではドレスコードはどのように扱われているのでしょうか。
海外のドレスコードは部屋ごとに「階級」がある
ゴルフ場へラウンドに行く際、ビギナーが最初に困惑しがちなのが「ドレスコード」であり、クラブハウス内では「ジャケットおよび襟付きシャツ着用」、「スニーカー・ジーンズ・Tシャツ禁止」と定められているのが基本的です。
若者の中には、ジャケットを持っていないという人も決して少なくないので、「日本のゴルフ場は服装のマナーに厳しいな」と感じたことがある人もいるかもしれません。
では、海外のゴルフ場においてドレスコードはどのように扱われているのでしょうか。ゴルフ場の経営コンサルティングを行う飯島敏郎氏(株式会社TPC代表取締役社長)は、以下のように話します。

「アメリカやイギリスをはじめ、海外のゴルフ場はドレスコードに関してパブリックコースとメンバーシップコースの違いが、よりはっきりしているという点が大きな特徴です。まず、パブリックにおいてはドレスコードがほとんど決められていないと言ってもよく、なかにはTシャツや短パンといった非常にラフな格好で来ている人も少なくありません。
一方でメンバーシップでは、名前の通りメンバーもしくはその同伴を受けたゲストのみが入場を許されているとともに、ドレスコードは部屋やエリアごとに緩急をしっかり設けていることがよくあります。日本のゴルフ場でも、クラブハウスに入る際はドレスコードが求められていますが、基本的に建物内のどこにいても『ジャケット・襟付きシャツ・ジーパン&スニーカー禁止』が守られていれば問題ないとされています。
しかし、海外では1つの建物の中でもドレスコードに階級が付けられ、例えば『レストランに入る時はジャケット着用に加え、ネクタイも締める必要がある』としている場合も珍しくないです。それぞれの部屋がどんな目的で使われるものなのか、どんな人を対象としているのかを明確に定義づけているので、ドレスコードの境界をまたぐ時はその度に服装を切り替えることが求められるのです」
実際に、飯島氏も以前スコットランドの「セント・アンドリュース・オールドコース」に隣接するR&Aのクラブハウスを訪れた際、入口付近ではゴルフウエアのままでOKなのに対し、さらに奥の部屋に行く時は身なりを整えなければならないというルールに直面したと言います。
海外のクラブハウスの場合、1階は「仲間同士で盛り上がりながらお酒を酌み交わす“立ち飲みバー”」、2階は「静かに食事をするレストラン」としていることもあり、施設の種類に合わせて望ましい服装にもゾーニングがなされているのです。
これとは正反対の位置にあるのがパブリックコースなのですが、海外では「打ちっ放し練習場」が日本ほどは普及していなく、本物のコースで実戦を繰り返しながらスキルを身に着けるのが一般的です。そのため、メンバーシップコースとは違って誰でも気軽に来られるスタイルが定着しています。
バブル崩壊やゴルファーの考え方によりドレスコードは独特なものに
では、どうして日本のゴルフ場のドレスコードは欧米をはじめとした海外とは、考え方が変わったのでしょうか。飯島氏は以下のように話します。
「日本でも、明治時代にゴルフが伝来してから長らくの間は『大人のたしなみ』としての性格を強く持っていました。大きな転換点となったのは、やっぱり『バブル経済の崩壊』で高額な会員権が値崩れを起こしたり、コースやクラブハウスを豪華に作り過ぎてしまったりしたことが原因で、全国のメンバーシップコースは資金難に陥りました。
そこで、名目上は『メンバーシップコース』とうたっているにも関わらず、実際はメンバーとは一切関係がない人でも簡単に入ることができ、いわゆる『セミパブリック』と化しているのが実態となっているところが大半を占めています。
また、お堅いイメージのあるドレスコードをなるべく緩くして、ビジターにも来やすい環境を整えようというゴルフ場側の思惑、さらには『今さらドレスコードなんて馬鹿馬鹿しい』と考えている人も増えてきました。そのため、今となってドレスコードは『あってないようなもの』、『本来の意義とはかけ離れたおかしなもの』となってしまっているのです」
さらに、飯島氏によると「レストランで食事をする際は、ウエアを着ていても原則ジャケットを着てくるように」としているゴルフ場もまれにありますが、全体的に海外の基準に沿ったドレスコードを設定しているコースは非常にマイノリティーだと言います。
ゴルフ場がカジュアルになってくれば、ビギナーから上級者まで幅広い層のゴルファーに来てもらえるようになるかもしれません。しかし、時代の変化の中で曖昧になってしまったドレスコードは、もう一度見直された方が良いと言えるでしょう。
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