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- 風呂に入らなくても支払うの? ゴルフ場の料金明細でときどき見かける入湯税とは
温泉地の近くにあるゴルフ場に行くと、天然温泉を浴場で利用している場合があります。そういったゴルフ場ではプレーフィーとは別に「入湯税」を徴収されています。この「入湯税」、一体どのような税金なのか。また、お風呂を利用しなければ支払わなくて済むのでしょうか?
鉱泉浴場のあるゴルフ場で支払っている税金
ゴルフ場の料金明細を見ると、入湯税という項目をときどき見かけることがあります。ほとんどのゴルフ場には風呂がありますが、どうして入湯税を支払う施設と支払わない施設があるのでしょうか?
その違いはゴルフ場の風呂が鉱泉浴場かどうかです。鉱泉浴場とは要するに温泉です。温泉が出ているゴルフ場を利用した場合、入湯税の支払いが発生します。

正確に言えば温泉法の基準に満たない場合でも、天然鉱物由来の効能がある鉱泉水を使用していれば人工温泉でも入湯税の課税対象となるそうです(天然温泉を外から運んでいるなど)。
ただ、ゴルフ場でそこまでしている施設は聞いたことがありませんから、単純に温泉と考えてよいでしょう。
総務省のホームページによると、入湯税は「入湯施設の利用と市町村の行政サービスとの関連に着目し、鉱泉浴場所在の市町村が課する目的税」です。
課税団体は「鉱泉浴場所在の市町村」で、課税客体は「鉱泉浴場における入湯行為」。税率は「1人1日150円を標準とする」。徴収方法は「旅館等が特別徴収義務者として、入湯客から入湯税を徴収し、市町村に納入」します。
使途は「環境衛生施設の整備」、「鉱泉源の保護管理施設の整備」、「消防施設その他消防活動に必要な施設の整備」、「観光の振興(観光施設の整備を含む)」となっています。
風呂に入らなくても支払いは免除されない?
この文言を読んで気になったのは課税客体の「鉱泉浴場における入湯行為」です。
ゴルフ場でプレーを終えた後、入湯行為をする(風呂に入る)ゴルファーが多いですが、風呂に入らないゴルファーもいます。風呂に入らなければ入湯税を支払わなくてもよいのでしょうか?
この点について、入湯税を徴収しているゴルフ場に話を聞いたところ、「ウチは風呂に入っても入らなくても料金は一緒です」とのことでした。
「1年に数人くらい、『風呂に入っていないので入湯税を支払いたくないです』と言ってくるお客様がいらっしゃいます。でも、こちらとしましてはお客様が本当に風呂に入っていないかどうかの区別もできません」
「そもそも入湯税はゴルフ場の利益になるわけではなく、市町村に納税するために徴収しているだけです。年間何万人もの来場者がいらっしゃる中、風呂に入ったかどうかをイチイチ申請されても困りますし、来場者一人一人の事情に対応するのは難しいというのが正直なところです」
「ですからウチは、入湯税を含んだ施設利用料をパッケージ商品として皆様にお支払いいただいております。『施設利用料に含まれていますから、風呂に入っても入らなくても料金は一緒です』とご説明し、納得していただいております」
「たとえばハンバーガーショップで『私はピクルスが嫌いなので、ピクルスを抜いてください。そのぶん料金を引いてください』と言われても、割引しないですよね。それ自体が一つの商品ですから。考え方としては一緒です」
このゴルフ場は入湯税の徴収と納税をスムーズに行なうため、風呂はクラブハウスの付帯施設と位置づけ、風呂の利用にかかわらずクラブハウスを利用したら入湯税を支払ってもらうというスタンスで対応していました。
「ちなみに今回の取材をきっかけに、地元の市町村に入湯税の使い途を問い合わせたところ、『消防施設整備に使っています』とのことでした」
「具体的に言うと、消防団の屯所が老朽化したときの設備修繕や、消防自動車の購入に使っているそうです。皆様から徴収した入湯税が市町村の役に立っていますので、ご協力のほどお願いいたします」
結論としては、せっかくゴルフ場の風呂が温泉で、風呂に入っても入らなくても料金が一緒なのであれば、ゆっくり浸かってラウンドの疲れを癒やしたほうがよさそうです。
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