米ゴルフダイジェスト誌では廣野がトップ10入り
ゴルフコースマニアと呼ばれる人々は、欧米の雑誌やサイトが選出する「世界トップ100コース」といった類のランキングを常に注目しています。

一例を挙げると、米ゴルフダイジェスト誌の「2022-23 世界ベスト100コース」ランキングでは、北アイルランドのロイヤルカウンティ―ダウンGCが1位。以下、2位にニュージーランドのタライティGC、3位にスコットランドのロイヤルドーノックGCが3位というトップ3になっています。ちなみに、誰もが知っているセントアンドリュース・オールドコースは9位です。
さて、気になるのは日本のゴルフ場が何位に入っているかですが、同ランキングでは、かなり上位にランクインしています。最高は廣野ゴルフ倶楽部(兵庫県)の6位。ついに日本で初めて世界のトップ10入りを果たしました。2019年のコース改修後に選出された前回のランキングで13位にランクアップしていたものが、さらに評価を高めました。
日本からは他に、鳴尾ゴルフ倶楽部(35位/兵庫県)、川奈ホテルゴルフコース富士コース(42位/静岡県)、東京ゴルフ倶楽部(61位/埼玉県)と、全4コースがトップ100入りを果たしています。
ここで疑問に思うのは、主観的な要素も入り込みそうなゴルフコースの評価をどのように公平に順位付けしているのか、ということです。今回、「ゴルフコースの良し悪しを決める基準はどこなのか」を調べてみました。
世界の素晴らしいゴルフコースを分かりやすく一覧で紹介してくれるゴルフコースランキングは、米ゴルフダイジェスト以外にもたくさんあります。
・米ゴルフダイジェスト 「World’s 100 Greatest Golf Courses」
・米ゴルフマガジン 「Top 100 Golf Courses in the World」
・トップ100ゴルフコース 「Top 100 Golf Courses of the World」
・プラネットゴルフ 「Top 100」
・ゴルフワールド 「Golf World Top 100」
・ゴルフウィーク 「Top 100 Course」
・ゴルフプロパティ 「Top 100 Courses in the World」
・リーディングコース「Golfers’ Choice Rankings」
米ゴルフダイジェストでは「楽しさ」も含めた8つの観点で評価
各社、独自の方法でランキングを選定しており、その選定基準が一部では公開されています。今回取り上げた米ゴルフダイジェストのランキングでは、良いとされるコースの特徴を、以下8つの指標で評価しています。
1)Shot Options:コースにリスクと報酬にかかわる選択肢があり、さまざまなショットが求められること
2)Challenge:スクラッチプレーヤーが通常使用するバックティーからプレーした際に、十分に難易度が高く、かつフェアであること
3)Layout Variety:ホールの距離(パー3、4、5それぞれの距離)、直線と左右のドッグレッグ、ハザードの配置、グリーンの形状と傾斜など、ホールレイアウトが多様であること
4)Distinctiveness:一つ一つのホールが特徴的で他のホールとの違いが記憶に残ること
5)Aesthetics:コースの景観の美しさがラウンドの楽しさを高めていること
6)Conditioning:フェアウェイが締まっていて球の転がりが速く、グリーンは固くかつ受容的であり、パットの転がりが正確であること
7)Character:コース設計が創意工夫と独自性にあふれ、その時代に卓越した奥深い特徴を備えていること
8)Fun:すべてのレベルのゴルファーが、いつでも楽しめること
上記8つの指標が、パネリストと呼ばれる選者により1から10までの10点満点で評価されます。