睡眠のカギは「副交感神経」
ラウンド前夜、緊張や興奮からなかなか寝つけず、翌日の早朝スタートに不安を感じることもあるでしょう。コンディションを整えるために睡眠が大切と分かっていても眠れないときには、どうすればいいのでしょうか。

ラウンド前夜に眠れなくなってしまうのは、緊張や興奮が高まっていることが影響しているかもしれません。翌日の自分のプレーに対する期待や不安、プレッシャーは眠りを妨げる要因になりえます。また、プレーの戦略・戦術など、考えをより巡らせてしまうと脳が活発になってしまうのです。
眠りにつくためには交感神経を落ち着かせ、副交感神経を高める必要があります。しかし、緊張や興奮が高まったり脳が活発になると、交感神経が優位に働き始めます。
それ以外にも、寝る直前までスマホやテレビを見たり、激しい運動をすることも交感神経が優位になる原因とされています。さらに、タバコのニコチンやコーヒーなどに含まれるカフェインなどの刺激物も交感神経を優位にさせてしまいます。
なかなか寝つけない時の対処法として、脳をリラックスさせる「連想ゲーム」を試してみてください。「ゴルフ」の単語を例に挙げると、最初の「ゴ」で始まる単語を思いつくまでイメージしていき、同じように「ル」で始まる単語、「フ」で始まる単語を繰り返し続けていきます。
何ら関係のない言葉を繰り返し想像することで、脳には「何も考えなくていい」というシグナルが送り出されるのです。そこから副交感神経が優位に働き、眠りにつくというものです。
さらに、寝る前にストレッチや深呼吸をすることもリラックス効果につながり、副交感神経が優位に働きます。他にも、朝にカーテンを開けて朝日を浴びることで体内のリズムが整うという研究結果もあります。
食事や入浴の時間にも要注意

なお、前日の夕食は、眠りにつく3時間前までに済ませることが大切です。特に、夕食で揚げ物など脂質が多いものを摂取すると、消化に時間がかかり胃がムカムカして睡眠の妨げになることも。
また、お風呂は寝る1時間前までに済ませましょう。入浴直後は体が温かく興奮状態にあるので、布団に入ってもなかなか寝つけません。入浴の際は40度ほどのややぬるめのお湯に数十分つかるくらいが、良質な睡眠のためにはいいとされています。
最高のパフォーマンスを発揮するためにも、睡眠は欠かすことのできない要素の一つ。万全な状態でラウンド当日を迎えるためには、前日からの過ごし方が特に大切であると言えそうです。