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- 予約が取れないほどブームなのに… 閉鎖するゴルフ場が増え続けている理由とは?
2023年に入ってからもゴルフ場が続々と閉鎖されています。その理由は様々ですが、今後もこの流れは続くのでしょうか?
2023年に入ってからすでに4コースが営業を終了
新型コロナウイルスの流行をきっかけにゴルフは密にならずに楽しめるスポーツとして注目を集め、新たに始める人が増えました。その流れは2023年も続いており、ゴルフ場は多くのゴルファーでにぎわっています。
ところがゴルフブームの真っ最中にもかかわらず、今年に入ってから閉鎖したゴルフ場がいくつかあります。
榛名の森カントリークラブ(群馬県)は2023年2月23日で閉鎖しました。ホームページでは「諸事情により」となっていますが、事情を知る人の話によると跡地には太陽光発電所が建設される予定とのこと。
榛名の森CCはサントリーが中心となって出資した経営会社が、響の森カントリークラブという名称で1991年にオープン。ジャック・ニクラウス設計の戦略性に富んだコースレイアウトは定評がありましたが、2006年に会員権の預託金を全額返還して施設を売却しました。
その後は経営交代が相次ぎ、現時点で経営権を持っている企業がゴルフ場として営業を続けることに見切りをつけた形になります。
西神戸ゴルフ場(兵庫県)は2023年3月31日で閉鎖しました。理由は産業団地への転用のためです。インターネット通販の普及により物流拠点のニーズが高まっており、神戸市主導でゴルフ場を転活用することになりました。
近鉄浜島カンツリークラブ(三重県)も2023年3月末日で営業を終了しました。近鉄グループは同施設をアウトドア体験型複合施設に転用することを決定。2024年に伊勢志摩の大自然を生かした体験型アトラクションやグランピング施設が誕生する予定になっています。
プレディアゴルフ(奈良県)は2023年5月31日で営業を終了しました。奈良県が南海トラフ地震に備えて計画している大規模広域防災拠点にゴルフ場用地が選定されたため、48年の歴史に幕を下ろしました。
ゴルフ人口に対してゴルフ場の数が多いので閉鎖は今後も続く
このほかにも近いうちに閉鎖することが決まっているゴルフ場がいくつかあります。
昭和の森ゴルフコース(東京都)は2023年10月25日で営業を終了することをホームページで発表しました。
ゴルフ場の土地を取得した日本GLP株式会社が、大規模多機能型物流施設「GLP ALFALINK 昭島」の開発を行うことをすでに公表しており、ゴルフ場としての営業がいつまで続くのか、いろんな噂が飛び交っていましたが、年内で閉鎖することが正式決定しました。
富里ゴルフ倶楽部(千葉県)は2023年12月31日で閉鎖することをすでに発表しています。理由は成田空港の滑走路拡張計画の計画用地に含まれたためです。
富里GCは1989年に開場し、1991年から1996年まで女子プロゴルフトーナメントの開催コースにもなりました。今後も会員主体のメンバーシップ運営が続くと見られていましたが、国際空港の拡張という国家事業のため開場34年で閉鎖を余儀なくされました。
川越グリーンクロス(埼玉県)も2023年12月31日で営業を終了することを発表しています。荒川第二・第三調整池整備事業によって国有地を占有できる期限が2024年3月末までとなったことにより、年内で営業を終了することに決めました。
クラシック島根カントリークラブ(島根県)も2023年12月末で営業を終了すると報じられています。1990年に開場したものの、債務超過に陥ったため2005年に民事再生法を申請しました。その後も抜本的な経営改善ができなかったため閉鎖を決断したようです。
南富士カントリークラブ(静岡県)は2024年9月30日の営業を最後に閉鎖・譲渡することをホームページで告知しています。所在地である富士市と富士環境保全公社が、富士山麓環境保全事業用地として土地建物を取得することが市議会の本会議で承認されています。
ゴルファーが増えているのに、ゴルファーの人気が高いゴルフ場まで閉鎖しなければならないのは非常に残念ですが、日本のゴルフ場業界は近い将来、供給過多になることが確実視されています。
それであれば、国や県や市町村からのニーズがあり、会員に対する保証もしっかりできるうちに土地と建物を売却したほうがいいということでしょう。
われわれゴルファーができるのは、そういったゴルフ場に最後に足を運び、写真を撮ったりスコアカードを保管したりして、記憶と記録に残すことくらいかもしれません。
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