3番ウッドや5番ウッドの使用は避ける
パー5は長いので、ショットの安定しないビギナーには難易度の高いホールです。運よくドライバーでティーショットをフェアウェイ真ん中に置くことができたとしても、残り距離が300ヤードを超えることもめずらしくありません。

多くのビギナーは、少しでも前に進めようと3番ウッドや5番ウッドなどの飛距離が出るクラブを選択してしまいがちです。
しかし2打目のウッドでのショットも、200ヤードほど飛ばしてフェアウェイをキープできた経験があるビギナーは少ないのではないでしょうか。レッスンプロの山本昌夫氏は、ウッドをあえて持たないほうがスコアはまとまりやすくなると話します。
「ビギナーにとって3番や5番ウッドは難易度の高いクラブなので、基本的には避けたほうがスコアはまとまりやすいです。たとえばパー5で2打目が300ヤード残っている場合、グリーンオンするまでには3打以上打つことになると思います。『5番ウッドで200ヤード+ピッチングで100ヤード』を打つのはパーオンを狙っている平均スコア80以下の人がする攻め方です」
「一方、100切りを目指しているビギナーであれば、ダブルボギーでOK、ボギーがとれたら素晴らしいので、比較的真っすぐ打てる安全なクラブを3回打てば確実にボギーオンすることができます」
「無理にウッドを持ってマン振りするとOBゾーンや、フェアウェイに戻すだけで精一杯な林にボールが飛ぶ可能性が高いので、スコアをなるべくよくしたいのであればレイアップしていくのがオススメです」
レイアップとは、戦略的に得意な距離を残して刻むことを指します。50ヤードのアプローチショットが苦手で100ヤードのアプローチショットが得意な人は、100ヤードが残るようにレイアップして打つとグリーンオンする確率を上げることができます。
ライが平坦か軽い左足上がりであれば挑戦してもいい
とはいえ、ビギナーの中にも「5番ウッドを練習してある程度打てるようになったから実戦で使ってみたい」「刻んでばかりじゃつまらないからスコアを気にせず好きなクラブで打ちたい」という人もいるでしょう。レッスンプロの山本氏は、条件がそろえばウッドに挑戦してみてもいいと話します。

「フェアウェイでライが平坦もしくは軽い左足上がりであれば、フェアウェイウッドに挑戦してみてもいいと思います。ただしラフにボールがある場合やフェアウェイであっても左足下がりの場合は、ユーティリティーかアイアンに持ち替えたほうが無難です」
「左足下がりはボールが上がりづらく弾道も低くなるのが一般的ですが、ビギナーの場合はどうしても『ウッドでボールを飛ばしたい』欲が出てしまうので、すくい打ちになりミスが出やすいです」
「上級者の場合はボールが上がらないライだと認識しているので、ウッドを持っても低い弾道で打つことができますが、ビギナーには至難の技です。ラフにボールがあったりフェアウェイでもライが悪かったりした際は、飛ばそうとせず打ちやすそうなフェアウェイに戻す気持ちで打つといいでしょう」
狭いホールであれば、ドライバーではなくフェアウェイウッドでティーショットを打ち、レイアップする攻め方もあります。ティーショットでフェアウェイをキープできたのに、なぜかスコアがよくならない人は、2打目からのコースマネジメントを考えてみるといいでしょう。