メタルウッドを生んだテーラーメイドがチタンに永遠の決別!? カーボンフェースの「ステルス」は何が凄い?

1月12日、テーラーメイドは都内ホテルで新製品発表会を開き、かねてから噂されていたカーボンフェースのドライバーを正式発表しました。その名も「ステルス」。ソールもクラウンもカーボン素材で構成された「カーボンウッド」です。

フェースが軽くなるほどドライバーが飛んで曲がらなくなる

 テーラーメイドは1979年にステンレス製のメタルウッドを世に送り出し、約100年続いたパーシモン時代に終止符を打ちました。以来、チタン時代になってもウッドクラブ作りのトップランナーであり続けたわけですが、カーボン複合を経て、今年、自ら築いたメタルウッドに完全に別れを告げることにしたようです。

真っ赤なカーボンフェースは既に話題をさらっている

 1月12日、テーラーメイドは都内ホテルで新製品発表会を開き、かねてから噂されていたカーボンフェースのドライバーを正式発表しました。その名も「ステルス」。もちろんフェースだけでなく、ソールもクラウンもカーボン素材で構成された「カーボンウッド」ということになります。テーラーメイドが今後発売するドライバーはすべてカーボンフェースになると言います。

 2時間近くに及んだ発表会は、この新製品をカール・ベンツが生み出したガソリンエンジンを積んだ自動車やスティーブ・ジョブスが生んだiPhone、イーロン・マスクが普及させた電気自動車等になぞらえるところから始まりました。それだけ「ステルス」がエポックメイキングな製品になるという自信の表れでしょう。

 カーボンフェースの何がそんなに画期的なのか? そして何が最大のメリットなのでしょうか?

 それは圧倒的に比重が軽く、引っ張り強度が高いこと。フェースが軽くなるとヘッド後方に配した重量が相対的に重くなるため、これによりさまざまなメリットが生まれるのだそうです。まず、慣性モーメントが大きくなること。これによりミスヒット時の寛容性が高くなります。

 また、飛距離性能も格段に高まると言います。フェースが軽いと、インパクト時、フェースが瞬時にボールを弾き飛ばすことができずに一瞬の間が生まれます。その間にヘッド後方に配した重量がフェースを押すような効果が生まれ、ボール初速、エネルギー伝達効率が良くなります。

 こうしたメリットがありながらも今まで実用化に至らなかったのは、カーボンは引っ張り強度は高いものの衝撃には弱く、フェース素材に使うには技術的な課題が山積みだったからです。実際、テーラーメイドはカーボンフェースの優位性に気づいてからこうして製品化するまでに22年の歳月を要したと言います。

 その間、社内でもほんの一握りの人間しかこのプロジェクトを知ることはなく、極秘裏に進められてきたことから「ステルス」というコードネームを与えられ、それがそのまま商品名になったということです。

アイディアが生まれてから製品化まで22年の歳月

発表会に出席したテーラーメイド契約プロの面々

 カーボンをフェースに使うことがいかに難しく手間のかかる製造過程かというと、前作の「SIM2」はフェースがチタンでクラウンとソールにカーボンを使用していますが、クラウンは6層、ソールは9層に重ねて強度を担保しています。それが「ステルス」のフェースでは60層に及ぶということからも、いかに難題であったかが分かるでしょう。

 技術的に可能となっても、量産化となるとさらに高いハードルをクリアしなければなりません。それら課題を一つずつクリアした結果が22年目にようやく日の目を見たということになります。

 気になる実際打ったプロの感想ですが、契約プロの塩見好輝と池村寛世はこう語ります。

「カーボンフェースということで鈍い音のイメージでしたが、想像以上に音がいいのでビックリしました。フェースに使われてるというのが今までなかったと思うので、すごい進化。すぐ使いたい、すぐ替えられると思いました」(塩見)

「キャリーで10ヤード伸びていました。300ヤードが目標ですが、そこが安定してくるのかなと思いました。初速1~1.5m/s上がっています。赤いフェースはアライメントが取りやすいです」

 カーボンフェースが実際、どんな飛び、打感を見せるのか、一度は試してみたくなるドライバーなのは間違いありません。

【写真】「ステルス」の進化ぶりがデータで分かるテーラーメイドの発表会資料を見る

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