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- 国内女子ゴルフも後半戦! 絶好調の山下美夢有が塗り替えそうな3つの“とんでもない記録”とは?
7月20日に開幕する「大東建託・いい部屋ネットレディス」で後半戦に突入する国内女子ゴルフツアー。前半戦は昨季女王の山下美夢有(やました・みゆう)が強さを見せ、メルセデス・ランキングトップで折り返しました。そこで、昨年以上の成績でトップを走る山下美夢有が今季塗り替えそうな記録をまとめました。
稲見萌寧が2年にまたがって記録した獲得賞金額の更新
国内女子ツアーは1週間の休みをはさんで今週の大東建託・いい部屋ネットレディスで後半戦がスタートする。2年連続年間の女王に向けてメルセデス・ランキング1位を走る山下美夢有は、記録的なシーズンだった昨年をさらに上回る好成績で前半戦をターン。後半戦次第でいくつか新たな記録が誕生しそうだ。
山下は昨年、単一年では歴代最高額となる2億3502万0967円を獲得した。今年はちょうど半分の19試合を終えた時点で獲得賞金は早くも1億2395万9500円に達して1位に立っている。昨年同時期の山下の獲得賞金は1億24万6000円(部門2位。1位は西郷真央の1億687万2000円)だったから2300万円以上も上回っているのだ。
このペースなら昨年自身が樹立した記録だけでなく、2年にまたがった2020-21シーズンに稲見萌寧がつくった2億5519万2049円のシーズン最多獲得賞金記録の更新すら見えてくる。
平均ストロークでも山下は昨年、申ジエに次ぐツアー史上2人目、日本選手に限れば初めての「60台」を達成している。その数字は69.9714。申が2019年にマークした69.9399にはわずかに及ばなかった。
今年、前半戦終了時の山下の平均ストロークは69.5361というかつてないレベルに達している。70を切っているのは山下だけ。2位・申は70.1682だから、その差は0.6強。4日間大会に換算すれば2.4打差となる。これはもう圧倒的大差である。
女子ツアーは後半戦のほうが好スコアを出しやすい傾向にある。春先は芝が生えそろっていなかったり風が強い日が多いなどコンディションが難しく、スコアメークに苦しむケースが多い。逆に秋は芝の状態が良好で、プレーしやすいことが多いからだ。
実際、過去の「60台」2例の前半戦終了時の数字は2019年申が70.2708で、昨年の山下は70.5193だった。ここから後半戦に好スコアを連発して「60台」に到達したのだ。
特に昨年の山下は前半戦終了時の部門別順位では4位にすぎなかった。ところが、後半戦のみの平均ストロークは69.4236という驚異的なもの。実に1ストローク以上もよかったのだ。この見事な追い込みで日本選手初の「60台」という快挙を成し遂げたのである。
後半戦に比べて好スコアが出にくい前半戦で69.5361という超絶パフォーマンスを披露した今年の山下。調子を崩さなければ新記録樹立の可能性は高く、焦点はどんな大記録をつくってくれるかだろう。
不動裕理の金字塔「年間10勝」にどれだけ迫れるか!?
これだけのスコアを出しているのだから前半戦で17試合に出場して4勝、トップ10が半分以上の11回という圧倒的な成績を挙げたのは必然だ。こうなると、2003年に不動裕理が打ち立てた年間10勝という金字塔に肩を並べ、抜き去ることまで期待したくなる。
10勝した年の不動の凄みは部門別データが軒並み1位だったということ。欠点がなく、あらゆるパートで抜きんでていたわけだ。唯一、トップクラスでなかったのは飛距離だけ。当時はドライビングディスタンスを計測していなかったから具体的な数字は分からないが、平均的という印象だった。
今年の山下も当時の不動と似た数値を示している。多くの部門別データが1位か2位で、ドライビングディスタンスは58位だから全体の真ん中あたり。不動のようにウイークポイントが極めて少ないタイプなのだ。
山下は獲得賞金、平均ストローク、優勝数のほかに平均バーディー数などでも歴代最高記録更新の可能性がある。数々の記録を塗り替え、歴史に残るシーズンとなるのか。間もなく始まる後半戦も女子ツアーから目が離せない。
山下 美夢有(やました・みゆう)
2001年生まれ、大阪府出身。2019年のプロテストに合格。21年の「KKT杯バンテリンレディスオープン」でツアー初勝利。22年シーズンは「ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープン」の初日にツアー新記録の60をマーク。「伊藤園レディス」でシーズン4勝目を飾るとともに史上最年少21歳103日での年間女王を達成。ツアー通算10勝。加賀電子所属。
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