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- 米ツアー50位と51位では“天国と地獄” 松山英樹も強行日程辞さずランクアップに励む来季の事情
米ツアープレーオフ最終戦の「ツアー選手権」に9年連続出場中の松山英樹(まつやま・ひでき)。9年連続は現在継続中の選手では最長の記録ですが、今年は黄信号が灯っています。そのため、来週ミネソタ州で開催される「3Mオープン」にも出場を予定しています。松山がそこまで頑張る理由は、「ツアー選手権」の連続出場のほか、来季米ツアーの日程とその出場資格にもあります。その米ツアー事情を紹介します。
ランキング50位までが来年の「格上げ大会」の出場権を獲得
現在開催中の全英オープンが終わると、米ツアー選手の関心は――リブゴルフとの統合問題を除けば――シーズン王者を決めるプレーオフ3連戦に向います。
そこで注目されるのが、プレーオフ最終戦の「ツアー選手権」(フェデックスカップポイント30位までの選手が出場し、優勝者がシーズン王者になる)に9年連続出場中の松山英樹です。9年連続というのは、現在継続中の選手では最長の記録。それほど米ツアーでも傑出した実力者ですが、今年は黄信号が灯っています。松山の現在のランキングは56位。そのため、来週ミネソタ州で開催される「3Mオープン」にも出場を予定しています。
しかし、この2連戦で満足な順位まで上がらないときは、翌週のレギュラーシーズン最終戦「ウインダム選手権」でもプレーせざるを得ません。でも、その場合、「ツアー選手権」まで出続けると6週連続出場です。さすがの松山も、「できれば避けたい」と口にしているようです。
松山がそこまで頑張らなければならない理由は、高い実力の証である「ツアー選手権」の連続出場のほか、実は来季米ツアーの日程とその出場資格にもあります。その米ツアー事情を紹介します。
まず、プレーオフのフィールド(出場選手数)ですが、今年大きく変わっています。初戦の「フェデックス・セントジュード選手権」の出場資格は従来のランキング125位まで(=来季シード選手)から同70位までに削減。第2戦「BMW選手権」も同70位までから、同50位(最終戦「ツアー選手権」は同30位で変更なし)までに、それぞれ狭き門になりました。
そして、これらの順位が来年大きく変更されるレギュラーシーズンの出場資格にリンクしています。
米ツアーはリブゴルフとのタフな交渉の影響か、来季の競技日程をまだ発表していませんが、今年3月に示された概要によれば、ツアーの制度はガラリと変貌します。
まず、レギュラーシーズンは年をまたがず、1月初戦の「セントリートーナメント・オブ・チャンピオンズ」から始まります。
そして、今季は「ザ・プレーヤーズ選手権」以外に9試合が指定された、基本的に賞金総額2000万ドル(約28億円)で、トッププレーヤーの出場が義務付けられた「Elevated Events(格上げ大会)」が、来年は「Designated Events」という名称の8試合の競技に変わります。
新たな「格上げ大会」は、賞金総額は今年と同じ2000万ドルですが、優勝者に与えられるフェデックスカップポイントは今年の500ポイントから700ポイントにアップ(メジャーとザ・プレーヤーズ選手権は750ポイント、他のレギュラー競技は500ポイント)。さらに、「予選カットなし」が検討されています。つまり、出場すればポイントと多額の賞金をゲットできる、選手には価値あるトーナメントなのです。
この「格上げ大会」の出場資格が今季ポイントレースの50位まで。つまりプレーオフ第2戦「BMW選手権」の出場選手です。これに、来年の各「格上げ大会」までのポイントランキングのトップ10(有資格者を除く)、各「格上げ大会」の間に行われるレギュラー競技の獲得ポイントのトップ5。それと、この9月以降のツアー競技の優勝選手が出場できる制度になっています。
そこで松山も、まずは今季ランキング50位入りが一つの目標なのでしょう。
71位以下は来季シード権獲得を目指してフォールシリーズへ
次に、ランキング51~70位(プレーオフ初戦の出場選手)は来季のシード権獲得となります。
一方、同71位以下選手はシード権圏内である125位入りを目指して、9~11月に行われる7試合の「フェデックスカップ・フォール」(従来の呼称は「フォールシリーズ」)を戦うことになります。10月に日本で開催される「ZOZO選手権」もこの一戦です。
この「フォール」競技は70位以内の上位ランカーも出場が可能で、51位以下の選手にとっては、上記「格上げ大会」の出場権獲得が大きな目標になるでしょう。
以上が、先に発表された来季ツアーの概要です。ただし、リブゴルフとの交渉次第では、これらの日程やツアーの仕組みも大きく変わる可能性があります。ファンにとっては落ち着かない状況がもうしばらく続くでしょう。
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