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- シード権ボーダーラインの原英莉花 米ツアー挑戦はどうなる? 複数年シードの行使もある?
原英莉花(はら・えりか)が5月にヘルニアの手術を受け、8月からツアーに復帰した。その後はコンスタントに予選を通過しコンディションは良好のようだが、気になるのはランキングだ。現在、メルセデス・ランキング50位とシード圏内ギリギリの位置。複数年シードを持ち、今季は米ツアー参戦も視野に入れているが、状況をあらためて確認してみよう。
現在メルセデス・ランキング50位の原英莉花
◆国内女子プロゴルフ<日本女子プロゴルフ選手権大会コニカミノルタ杯 9月7~10日 パサージュ琴海アイランドゴルフクラブ(長崎県) 6755ヤード・パー72>
きょう開幕した「日本女子プロゴルフ選手権コニカミノルタ杯」で国内メジャー3勝目を狙う原英莉花だが、今季は想定外の“試練のシーズン”となっている。
順風満帆だった2020年(21年シーズンと統合)は、日本女子オープン、JLPGAツアーチャンピオンシップリコーカップと公式戦(国内メジャー)2連勝。シーズン3勝し、メルセデス・ランキング(年間順位)10位。翌22年シーズンは勝利を挙げることができず、同31位という結果に終わった。
昨年不満の残るシーズンを過ごしただけにキャリアハイを目指して挑んだ23年は、開幕戦の「ダイキンオーキッドレディス」では14位タイ、「Tポイント×ENEOS」では3位タイと順調な滑り出しを見せていたが、5月の「ワールドレディスチャンピオンシップサロンパスカップ」に出場したあとに椎間板ヘルニアの手術でツアーを離脱した。手術は無事に成功し、3カ月後に復帰した8月の「北海道meijiカップ」以降はコンスタントに予選を通過して現在に至る。
気になるのは欠場が大きく響いた結果、メルセデス・ランキングが下がっていることだ。原は現在、シード圏内の50位。まだシーズンは3分の1を残しているため、状況は予断を許さない。
ただ、仮に原が今季のシードを落としたとしても実は問題ない。それは20ー21年シーズンの公式戦2勝で“5年シード”を保持しているから。現在、複数年シードの価値は以前にも増して高くなっている。というのも19年に規定が変わり、「シード開始年度を獲得翌年から10年間で任意の年を複数年シード権の行使期間として選択できる」ようになったからだ。
以前は複数年シードも獲得した翌年から自動的に行使することになり、賞金ランキング(当時)によるシードを保持し続けている選手にとっては、その恩恵は感じられなかった。しかし、原の“5年シード”はまだ行使されないままなので、メルセデス・ランキングでのシードを喪失した場合の保険になり、挑戦を表明している米女子ツアーの予選会(Qスクール)に出やすい状況というわけだ。
原の米ツアー予選会は2次からが現実的?
かねて今年の米ツアー予選会挑戦の意向を表明している原は、予選会最終ステージにあたるQシリーズ(12月)からの出場を目指していた。しかし、無条件でQシリーズに出るには、エントリー締め切り日の10月10日までに世界ランキング75位以内に入る必要がある。
しかし原は現在190位(9月4日時点)と厳しい位置にあり、現状では8月15日時点で世界ランキング400位以内に入っている選手に与えられるステージ2(2次、10月17~20日)からの出場が現実的だろう。
今季の米女子ツアー「ロッテ選手権」を23位タイで終えたあと、米ツアー挑戦について「どこかでチャレンジしないといけない。それが今年かなと。セカンド(2次からの参加)も視野に入れている」と話していた。
ただ、このときは腰の状態も悪くなく、コンディションに悩みを抱えていなかった頃のこと。夏にヘルニアの手術をしてからは、まだ今季の国内ツアーは12試合を消化したばかりで、国内ツアーを続けたい気持ちもあるだろう。それでも米ツアー挑戦には前向きではあるはずだが……。
畑岡奈紗や渋野日向子ら同年代と共に、いずれ米ツアーで戦う原の姿を見てみたい。そのためには加算ポイントの大きい女子プロ選手権での活躍も大きなポイントとなるだろう。
原 英莉花(はら・えりか)
1999年2月15日生まれ、神奈川県出身。2018年プロテスト合格。“黄金世代”の一人として18年から早くもシード獲得し、翌19年には初優勝。20年には日本女子オープン、JLPGAツアーチャンピオンシップリコーカップと公式戦2冠を達成した。NIPPON EXPRESSホールディングス所属。
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