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- 「オジサン頑張ります」冷静な判断とエースパターへの信頼で5年ぶりの優勝を引き寄せた谷原秀人
三井住友VISA太平洋マスターズ最終日、スタート前にぎっくり腰気味に腰を痛めた谷原秀人が、痛み止めを服用しながらもスコアを伸ばし、5年ぶりの優勝を飾った。一時は大学の後輩である金谷拓実に並ばれたものの、1打差で振り切った。同大会を制したのは8年ぶりでツアー通算15勝目となった。
「絶対に最終的に来るのは金谷だろう」勝利に向け冷静だった谷原
「最終日をトップで迎えて2、3回ぐらいしか負けたことってなかったんですよ。今回も負けないんじゃないかなと」思っていたという谷原秀人。その予感どおりに三井住友VISA太平洋マスターズを8年ぶりに制し、今季初勝利、ツアー通算15勝目を挙げた。

初日こそ1オーバーの71と出遅れたものの、2日目に66、3日目に67をマークして通算6アンダーで首位に立った谷原。2打差の2位には同じ広島県出身であり、東北福祉大出身の幡地隆寛、金谷拓実がつけていた。3日目終了後、「強敵が多いですけど、オジサン頑張ります」と控え目な抱負を語っていたが、内心では優勝に向けて密かな計算を立てていた。
「幡地のゴルフは先が見えない。勢いに乗ってスコアをどんどん伸ばしてくるか崩れるかのどちらかだろう。でも、絶対に最終的に来るのは金谷だろう」
その読みがズバリ的中する。幡地は出だしの2ホールで連続バーディを奪い、そのまま波に乗るかと思われたが、4番から9番までの6ホールでボギーを4つ叩いて失速。逆に金谷は前半をパープレーでターンすると、後半に入ってもパーを並べ、14番パー4を終えた時点では谷原をついに捉えた。
「まあ、金谷が追い上げたのではなく、ボクが追いついていったんですけどね」と笑って見せた谷原だが、確かにインに入って11、13、14番ホールでボギーを叩いたことが金谷に並ばれた原因だった。ただ、谷原はここでも冷静に分析していたのだ。
「金谷の調子は予想以上に悪かったですね。あんなに曲がるんだと思うぐらい曲がっていました。もっと軽く打てば曲がらないんでしょうけど、持ち球が低い分、振らなければ上がらないというのがあったんでしょうね」と、本来の調子ではないと判断できた分、追いつかれても焦らずにプレーできたと言えるだろう。
5年ぶりに戻したスコッティ・キャメロンのエースパターが勝利に貢献
今回、谷原自身はショットとパットの調子がようやくかみ合ってきたと語っていたが、その兆候は徐々に表れていた。今年に入ってからなかなかトップ10フィニッシュがなかったものの、2週前のISPS HANDAガツーンと飛ばせツアートーナメントで5位タイに入ると、続くマイナビABCチャンピオンシップでも7位タイでフィニッシュしていたのだ。
「ずっとスイングをいじっていましたが、20代の頃のイメージで振ると気持ちよく振れるようになってきました。昔のスライスを打つイメージだとなぜか今は真っすぐ飛ぶんですよね」という。この20年近くでクラブが大きく進化していることが影響しているのだろう。
また、パッティングに関しては、5年ぶりにエースパターに戻した。タイトリスト・スコッティキャメロンのマレットタイプでセンターシャフトが特徴のパターだ。
12年から3年連続で平均パット数1位になっているが、そのときに使っていたパターでもある。17年から参戦した欧州ツアーでも当初使っていたが、日本ツアーほどグリーンの状態がよくなかったこともあり、イメージどおりに転がらないので封印していた。
ところが、ちょうど3週前のプライベートラウンドで使用したところ、11バーディを奪い、2週前から再登板させたのだ。
「やっぱり日本のグリーンには合うんでしょうね。きれいなグリーンだから狙ったところに打ち出せれば入るんですよ」とパターへの信頼を取り戻したのか、今大会でも要所で大事なパットを沈めていた。
最終日も15番パー4で1.5メートルのバーディパットを沈めて、再び単独首位に立ったが、その前の14番パー4で第2打をグリーン手前の池に入れた後、ピンの上約1.5メートルにつけたパーパットを沈めたことがキーポイントになったのではないか。
コロナが沈静化して隔離期間などがなくなれば、すぐにでも欧州ツアーに参戦したいところだが、国内ツアーのこともしっかり考えている。
「自分が優勝したことで、谷原がやれるならと思ってくればいいですね。20代も30代も40代も一緒にレベルアップしていければツアーも活気づくと思います」と前を向く。そのためにもまだまだ勝ち星を重ねていくつもりだ。
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