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- 稲見萌寧の理想像は全盛期のイ・ボミ!?「誰から見てもナンバーワンの称号を得たい!」
2020-21シーズンの賞金女王であり、東京五輪の銀メダリストでもある稲見萌寧のインタビュー。今シーズンの目標について「まずは1勝」と控えめな稲見。しかし、「毎週負けたくないので、全部上位を狙う感じで挑んでいきたい」と、相変わらずの闘志は健在なようだ。
捻転ゼロから50%まで持って行きたい!
前年度、稲見が1位となった部門別タイトルは賞金ランキングのほか、平均ストローク、パーオン率、パーセーブ率、平均バーディ数、ボールストライキング(パーオン率とトータルドライビングの順位を足した値)、ダブルボギー率、パーブレイク率などがある。
そのほかにJLPGA輝き賞、特別賞を受賞しており、まさに稲見の強さを認識させたシーズンだった。
これだけの結果を残せばお腹一杯かと思いきや、当の稲見は反省する部分があったと昨年を振り返る。
「(10月に)腰を痛めたときの初期対応を間違ったのが心残りです。最後までやり切れていたらほかのタイトルも取れただけに、もったいないことをしたなというのが一番の反省です」と、悔しい表情を浮かべた。
ケアさえきちんとしておけば2試合もスキップすることもなかったという思いが今でも頭の中を過るらしい。
確かにメルセデスランキング、平均パット数(パーオンホール)、リカバリー率は2位、トータルドライビングでは3位に入っていたこともあり、1位を目指せたかもしれないが、その貪欲さが強さの原動力なのだろう。
もちろん、今季は同じ轍を踏むつもりはない。1月から澤木弘之氏をトレーナーに迎え入れたが、「今までケアを受けた中で一番うまいです。何年も悩んでいた首のコリなどが1週間で半分ぐらい治りました」と“ゴッドハンド”に心酔している。
その澤木氏によれば、稲見が腰を痛めた要因は上体の硬さにあるという。「バックスイングで上体をほとんど捻転していなかったことで、腰に負担がかかったと思われます」と指摘する。それを解消するために、このオフはトレーニングとストレッチによって、関節の可動域を広げるつもりだ。
体の変化はスイングにも直結する。「(奥嶋誠昭)コーチとトレーナーさんと3人での話し合いは終わったので、あとはどのように取り組んでいくかだけです」と、すでに方向性は決まっているとのこと。
具体的には「バックスイングでゼロだった捻転を半分ぐらいにできれば」というが、上体の可動域を増やすことにより、ショットの安定性を増すことが狙いとなる。
さらなる進化により、昨年以上の活躍も期待されるが、本人は「そんなに甘い世界ではない」と否定する。
前年と同じレベルでは間違いなく成績が下降するのが今の国内女子ツアー
現在、年間最多勝の記録は03年に不動裕理が樹立した10勝だが、昨年8勝を挙げた稲見はその数字を遥か遠くに感じるという。
「今の世代は全員が強敵なので、一人で10勝はさすがに無理です。たとえ不動さんに10勝の仕方を教えてもらっても厳しいと思います」と言い切る。稲見としては複数回優勝を飾ることができれば十分満足だというのだ。
それだけ、国内女子ツアーがハイレベルで競われていることをひしひしと肌で感じているからだ。
「正直、昨年と同じレベルで参戦したら、間違いなく成績は大きく下がります。周りのレベルが上がっているので、それ以上に自分も上げていかないと……」
今季、稲見は飛距離、正確性、100ヤード以内の距離感を底上げすることをテーマにしているが、それを達成できるかどうかは2月の練習次第だという。本来ならパワーアップしたいところだが、腰痛の影響で体に負荷を掛けすぎることが思い切ってできないこともある。その辺りをクラブで補えるかどうかだが、今の段階では未知数だ。
また、関節の可動域を広げた影響が、稲見の生命線でもあるショットの方向性に多少なりとも影響が出るかもしれない。それをどう調節していくかも課題となる。
不安を上げればキリはないが、それでも今年は全試合を100の力で臨みたいという稲見。勢いに乗ると無双状態に入ることは昨年実証済みでもあるだけに、やはり期待せずにはいられない。
「できれば、全盛時のイ・ボミさんのようにだれもがナンバーワンと認めるような存在になりたいですね」と語るが、その領域まで確実に近づいていることは確かだろう。
取材協力・北谷津ゴルフガーデン
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