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- 調子が悪くても気がつけば単独2位 稲見萌寧は最終日に意地を見せられるか!?
楽天スーパーレディース3日目、2位タイでスタートした稲見萌寧が5バーディー、2ボギーの69で回り、通算12アンダーでホールアウト。首位とは9打差あるものの、単独2位でフィニッシュした。最終日は1打でもスコアを伸ばし、首位の勝みなみにプレッシャーをかけるつもりだ。
ショット毎に「下半身リードのダウンスイング」をチェック
◆国内女子プロゴルフ〈楽天スーパーレディース 7月28~31日 東急グランドオークゴルフクラブ (兵庫県) 6616ヤード・パー72〉
今季1勝を挙げ、トップテン回数、パーオン率などのランキングで1位をキープ。平均ストロークで2位、メルセデスランキングでも3位につけている稲見萌寧。数字だけ見ると、決して悪くはないが、本人の中ではストレスがかなりたまっていたという。
「ここ何カ月か、ショットの調子がすごく悪くて、それを本格的に直さなければいけないと思い、今週からコーチと一緒に取り組むことにしました」と稲見。
火曜日の練習ラウンドから奥嶋誠昭コーチのスイングチェックを受け始めると、本戦が始まってもそのチェックは続く。通常、スタート前の練習では体をほぐすことが主な目的になるが、稲見の場合はスイングチェックに重きを置いている。
テークバックでのクラブの位置、トップからの切り返し、インパクト、フォローとスイングを分割して形を確認する。「ショットが悪くなると下半身が動かなくなってしまうので、切り返しからの下半身の使い方を特に注意しています」と稲見。
下半身が動かないと、インパクトで手を合わせるような打ち方になるが、下半身が動くことで悪い動きを解消できるという。要するに、下半身リードのダウンスイングを行いたいわけだ。
そのために、ラウンド中もショットの前に下半身リードのダウンスイングを意識したシャドウスイングを毎回必ず行う。何かを身につけるには根気強く継続しなければいけないが、ゴルフスイングも例外ではないのだろう。それこそ意地でもショットの精度を高めようという執念すら感じさせる。
結果だけを見れば、3日目を終えて通算12アンダーまでスコアを伸ばしており、ショットが改善されているのは間違いない。しかし、稲見自身はまだまだ納得がいかないという。
「パットやアプローチで何とか上位にいるだけで、ショット自体はよくありませんね。今日も最後の方で何ホールかミスが続いていたので、まだちょっと危ないなという感じです。今のままでは勝(みなみ)さんとの差も広がるだけですね」と、振り返る。
もちろん、このまま黙っている稲見ではない。ましてや今大会は稲見が所属する楽天が特別協賛しており、ホステスプロでもある。3日目は同組の勝が前半でスコアを6つ伸ばすゴルフを目の当たりにしたが、それに負けじとばかり、稲見も3つ伸ばしていた。
後半の10、11番でショットのミスや風の読み間違いで連続ボギーを叩いたが、12、13番で連続バーディーを奪い返している。最終日も「チャンスをつくってスコアを伸ばしたいです」とファイティングポーズは崩さない。
正直、今の勝にはまったく隙が無く、稲見に限らず、他の選手が逆転する可能性は極めて低いが、勝が少しでも隙を見せたら、そこを一気に突けるだけの準備はしておくつもりだ。
稲見萌寧(いなみ・もね)
1999年7月29日生まれ、東京都出身。2020-21シーズンは9勝を挙げ、見事賞金ランキング1位に輝く。さらに、東京五輪では銀メダルを獲得した。正確無比なショットを武器に、昨シーズン2位だったメルセデスランキングのトップを狙う。Rakuten所属。
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