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- ジャンボ特製・素振り棒の成果!? 佐久間朱莉が自己ベスト6位で初シードへ前進
国内女子ツアー公式戦の「日本女子オープンゴルフ選手権」最終日、強豪ひしめく上位陣の中、19歳の佐久間朱莉が4バーディー、3ボギーの71で回り、通算2オーバーでホールアウト。プロ入り後、自己最高となる単独6位フィニッシュで、メルセデスランキング32位まで上昇。来季のシード権獲得に向け、大きく前進した。
ジャンボ門下生になるきっかけとなった日本女子オープン
◆国内女子プロゴルフ<日本女子オープン 9月29日~10月2日 紫カントリークラブ・すみれコース(千葉県) 6839ヤード・パー72>
国内女子ツアー史上最長の6839ヤード、長いラフに硬くて速いグリーンなど、どのプロもその難易度に苦しめられた今大会。その中で佐久間朱莉が最終日に71をマークし、通算2オーバー、単独6位でホールアウトした。
「上位で優勝争いをしてみたかったですけど、メジャー大会で最後までいい位置で戦えたことは自信になりました」と笑顔を見せた佐久間。
最終日は前半でスコアを3つ伸ばし、一時は優勝争いに絡む勢いだった。後半に入り、思うようにスコアを伸ばせず、逆に2打落としたことで優勝争いから脱落。
しかし、初シードを目指す佐久間にとって今回の6位は大きい。というのも、4日間の公式戦のため、与えられるポイントが高くなるからだ。110ポイントを獲得して通算536.79ポイントになり、メルセデスランキングを32位まで上げた。初シードに向けて視界が大きく広がったことは間違いない。
距離が長く、ラフも長いセッティングだけに、ドライバーショットでどれだけ飛距離を稼ぎ、フェアウェイをキープするかがポイントだった。
佐久間の場合トータルドライビング3位の数字が示すように、安定したドライバーショットが武器でもあるため、比較的セカンドショットでピンを狙いやすかったと言える。ただ、グリーンの硬さと速さに苦しめられ、スコアを大きく伸ばせなかったのは、今後に向けての反省点だろう。
日本女子オープンには14歳のときに初めて出場して以来、今回が5回目の出場となったが、初めて予選を突破。ようやくこれまでの借りを返すことができた。
実は、初出場したときに予選ラウンドを同組で回ったのが原英莉花だった。すでにジャンボ尾崎の指導を原が受けていたこともあり、佐久間のゴルフがチームジャンボの関係者の目に留まる。
「興味があるならウチにきて練習してみないか」と誘われたことがきっかけとなり、ジャンボの門下生となる。まだアカデミーが誕生する前で、ジャンボの弟子となったのは原に次ぐ2番目だった。
ジャンボ邸に通うようになったことで、当然ジャンボからの指導も受けるようになったが、よく言われたのはとにかく振ることだった。ゴルフのセンスはあるものの、小柄だったこともあり、飛距離がウイークポイントだったからだ。
ジャンボ特製の素振り棒を振りまくることでヘッドスピードを上げ、徐々に飛距離を伸ばしてきた佐久間。今年のドライビングディスタンスでは240.31ヤードで33位に入るほどまでになった。
残念ながら今回はツアー初優勝を飾ることはできなかったが、「少しでも自分の力を出せたのはよかったですし、調子が上がってきているので、次こそは優勝できるように頑張ります」と、前を向く。
1学年下の川崎春花や尾関彩美悠に先を越されたものの、このまま道を譲ったままにするつもりはない。すぐにでも追いつき、追い越す気持ちで残る試合に全力を尽くす。
佐久間 朱莉(さくま・しゅり)
2002年12月11日生まれ、埼玉県出身。アマチュア時代はナショナルチームで活躍。コロナ禍で延期となっていた2020年度のプロテストに昨年6月トップ合格。QTランキング14位で出場した今季は着実に予選通過し、初シードに向けて視界良好。大東建託所属。
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