- ゴルフのニュース|総合ゴルフ情報サイト
- 記事一覧
- ツアー
- 華やかなマスターズの怖~い掟 プロの3分の1に“叱られた経験” レジェンドの息子ですら“永久出禁”!?
“夢舞台”“ゴルフの祭典”といった枕ことばが付く、メジャートーナメントの中でも華やかさは群を抜くマスターズ。緑のじゅうたんのようなフェアウェイやそれを彩る花々など、一部の隙もないコース造りだけでなく、選手や関係者、パトロンと呼ばれる観客にも、さまざまな禁止事項を設けることで、その美しさは保たれています。もし、うっかりでも、そのタブーを破ったら……。
中継映像で見たことないのは持ち込み禁止だから
いよいよ今週マスターズトーナメント第87回大会が始まります。テレビ中継に映し出されるオーガスタナショナルGCの風景は、どこも隅々まで美しく整備されているように見えます。実際、マスターズの会場は“場にそぐわない物”がないよう徹底され、「パトロン」と呼ばれるギャラリーにも厳しい規制、禁止事項が設けられています。違反者は“即刻退場”、そして“永久出禁”もあり得ると言われる厳しい規制を紹介します。
まずは、マスターズのオフィシャルサイトの「パトロン・インフォメーション」に記載されてある「持ち込み禁止品」から、主な物品を見てみましょう。
・電子機器(携帯電話、ラップトップ、タブレット)
・10インチ×10インチ×12インチを超える大きさのバッグ類
・ナイフ、武器類
・カメラ(月~水曜の練習日に限り、パーソナルユースの静止画撮影は許可)
・ラジオ、TV、音楽プレーヤー類
・先がとがった椅子類
・旗、のぼり、看板
・ベビーカー
・飲食物、クーラーボックス
・金属鋲のゴルフシューズ
・はしご、ペリスコープ(潜望鏡)、自撮り棒
中継映像をよく見ても、パトロンが持つのは場内売店で購入した飲食物や小さなバッグ類だけ。それ以外、上記のような目障りな物品を見ることはありません。こっそり持ち込んでも、発覚すれば「即刻退場」ですし、そのことは周知徹底されていますから、中継映像に映ることはないのです。
この規制の対象はパトロンだけではありません。数年前、某プロゴルファーが匿名で、アメリカのゴルフメディアにマスターズでの苦い経験を告白する記事が掲載されました。彼のエピソードはいくつかありましたが、そのひとつが携帯電話にまつわるもの。
「練習ラウンドで、私のコーチがスイングチェックのために携帯電話のカメラで動画撮影をすると、すぐに見つかって、コーチはただちに敷地外に放り出されてしまいました」
このプロは、オーガスタナショナルGCのセキュリティーはコースの隅々まで、常時監視カメラで見張っているのだろうと語っています。
というのも、彼は大会の2週間前、古くからの相棒であるキャディーを伴ってコースを下見していました。このときバッグを担いでいたのは相棒キャディーではなくオーガスタナショナルのハウスキャディーです。ラウンド後、彼はパー3コースもプレー。途中で、ゴルフが大好きな相棒に「打ってみるかい?」とウェッジを差し出すと、ハウスキャディーが「そんなことをしたら、私はクビになってしまう」と、強く制したそうです。
彼は「そのときは大げさと思ったけど、たぶん本当なのだろう」と振り返っています。
また、ツイッターで220万人余のフォロワーを持つ、現在リブゴルフでプレーしているイアン・ポールターは、以前、クラブハウスやロッカールームの風景を含む、練習ラウンドの動画をツイッターにシェアしたことがありました。しかし、それはすぐに削除されています。
選手のウエアやバッグ以外に企業ロゴは見えない
マスターズの会場では、選手が身に着けるウエアやバッグ以外に、ブランドのロゴマークを目にすることは、まずありません。
ところが、2021年大会の初日、一番初めにティーオフを行う「名誉スターター」のセレモニーでこんなシーンがありました。
この年の「名誉スターター」はジャック・ニクラスとリー・エルダー、そしてゲーリー・プレーヤーの3人でした。その際、プレーヤーのキャディーを務める息子のウエインが、セレモニーの最中、某メーカーのゴルフボールの箱(3個入り)を「これを見て!」とばかりに、胸の前に箱の正面を掲げて見せたのです。
この行為がオーガスタナショナルGCの逆鱗に触れ、正式には発表されていませんが、ウエインは“永久出禁”に処されたとのことです。
- 1
- 2
最新の記事
pick up
ranking