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- やっぱりスゴイ松山英樹! 23年全米プロでタイガーと肩を並べた偉大な予選通過記録とは?
様々な故障を抱えながらも、しっかりと日本人最高位の29位タイで全米プロを終えた松山英樹。あまり注目されることのない順位で大会を終えたが、ある偉大な記録を更新し続けています。
初出場から全米プロで予選通過を続けている松山英樹
今季メジャー第2戦の全米プロで松山英樹が29位タイに入った。これで松山は初出場だった2013年から11年連続で全米プロの予選通過を達成。実はこれ、なかなかすごい記録なのである。
すでにメジャータイトル(マスターズ)を持っている松山にとって29位タイは決して納得のいく結果ではないだろう。それでも、首や手首に不安を抱え、ベストコンディションとはほど遠い状態で決勝ラウンドに進んだのは底力がある証拠だ。
松山が全米プロに初めて出場したのはプロデビューした2013年、21歳の時である。そこから今年まで11年連続で出場し、すべて予選を通過。各メディアはその事実をさらりと伝えただけだが、メジャーである全米プロでこれだけ長い期間にわたって予選を通り続けるのは並大抵のことではない。
連続予選通過の大会記録はフィル・ミケルソン(米国)が1996年から2016年にかけてつくった21年連続である。このカテゴリーならば、松山の11年連続はそれほど上位に来る記録ではない。
松山の場合は初出場から一度も予選落ちすることなく11年連続で4日間戦い抜いているというのがポイントだ。ミケルソンは3回目の出場の時に予選落ちを喫しており、21年連続の記録がスタートしたのは4回目の出場からである。
では、松山のように初出場から欠場もなく出場し続けた場合の連続予選通過記録に絞ればどうか。
ここで少し全米プロについて説明したい。大会が始まったのは1916年だが当初はマッチプレーの大会だった。現在のようにストロークプレーで争われるようになった1958年から。よって、この年以降に初出場した選手を対象にした。
歴代1位はブルース・クランプトン(オーストラリア)の15年連続。1962年から76年にかけて達成した。
クランプトンはメジャー優勝こそないが、米ツアーで14勝を挙げた実力派。15年連続予選通過の期間中、2位が2回あった。
歴代2位はブルース・リツキー(米国)の14年連続。3位は12年連続でピーター・ジェイコブセン(米国)、レオナルド・トンプソン(米国)の2人が続く。そして松山の11年連続は歴代5位に並ぶ記録なのだ。
今回優勝したブルックス・ケプカ(米国)も松山と同じく初出場から11年連続で予選通過を果たしている。
また、同じ歴代5位にはタイガー・ウッズ(米国)の名前もある。ウッズは回数ならば初出場から13回連続であるが、11年連続で予選通過した翌年は欠場しているため、連続年は11で止まっている。
メジャーの連続予選通過記録も日本人最高を更新中
現在のトップクラスの選手たちはどうだろう。大会前に世界ランキング1位だったジョン・ラーム(スペイン)は初出場から3年目、昨年大会2勝目を挙げたジャスティン・トーマス(米国)は5年目で予選落ちを喫している。メジャー4勝のローリー・マキロイ(英国)は7年連続でストップ。今のゴルフ界を代表するような実力者よりも松山のほうが長く初出場からの予選通過を続けているというわけだ。
世間一般的な興味は優勝など派手で分かりやすいところに行きがちだが、きっちり予選を通過して4日間戦うこともトッププロとしての重要な責務。初出場から欠場することなく11年連続で出場し、すべて予選を通過した事実は高く評価されていいはずだ。
ちなみに、松山はメジャー全体を通じても現在出場12試合連続で予選通過中。これは日本男子選手としては歴代最長記録である。
世界ランキング50位以内の選手を見渡しても、現在進行形で松山よりも長くメジャーで予選通過を続けているのはラームの15試合だけ。これもまた、松山の奮闘ぶりを表すデータである。
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