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- 部屋がクラブで埋め尽くされそう! 年間数セット使うツアープロは使用したクラブをどこに保管するの? 人にあげてもいいの?
ツアープロの場合、アベレージゴルファーのように一度購入したゴルフクラブを何年も使い続けることはありえません。となれば、古いクラブの処分は? 手嶋多一プロに聞いてみました。
最近はメーカーに返却するのがスタンダード
最近はクラブをメーカーと契約しないツアープロも増えてきましたが、フリー契約でも毎年のように新しいクラブを手にできると聞きます。ならば、使わなくなったクラブはどのように処分しているのか、気になるところ。ツアー通算8勝の手嶋多一に、ツアープロのクラブ事情について語ってもらいました。
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ツアープロにとってクラブはまさに商売道具ですが、自分はありがたいことにプロに転向して以来32年間、ミズノさんにずっとお世話になっています。実際、これまでに提供されたクラブの本数はどれぐらいになるのか想像もつきません。シニアプロになった今でも新しいクラブができると、自宅に送られてくるのでありがたいですね。

ミズノに限らずメーカーとの契約プロは、新しいクラブができると、それを試合で使用しなければいけません。となると、使用しなくなったクラブをどうするのかという疑問を持つ方もいると思います。
私の場合、昔は使用済みのクラブを保管していましたが、今はミズノさんに返却するようにしています。それでも実家や福岡の自宅には200本以上はあるでしょうね。クラブ専用の部屋をつくり、そこにキャディーバッグをいくつか置いてクラブを入れています。
私がツアー初優勝を飾ったのは99年のファンケル沖縄オープンですが、その際に使っていたクラブセットは大切に実家に保管してあるので、たまに見て懐かしんだりしています。
選手にもよりますが、ツアーで使用するクラブはアイアンだと年間3セットぐらいが一般的でしょう。私の場合、いろいろ試したいこともあり、年間20セットほどつくってもらいます。かなり異常な数字だと思いますが、同じタイプのアイアンでも、素材やメッキの仕方を変えたり、少しグースを入れたり、微調整をしてもらうと、それぐらいの数になってしまうんです。
幸いなことに、ミズノさんには養老工場があるので、頼んだらすぐに対応してくれます。もっとも、製作担当者からは、「もう勘弁してくれ」といわれますけどね。実際に試し打ちをして、これは合わないと思ったセットはミズノさんにお返しします。
アイアンセットの場合、本数が多いので、やはり保管するにもスペースをとるじゃないですか。それと比べて、パターなら1本だけなので、100本近くは保管しています。ウッドも最近はクラブヘッドだけ外れるので、それほどスペースを取らないぶん、保管しやすくなりました。
珍しいという理由でグローブを欲しがる人は多い
使わなくなったクラブなら、譲ってほしいと思う人もいるでしょう。ドライバーやフェアウェイウッドはヘッド自体に手を加えていないので、3、4世代前のタイプなら譲ることもあります。もちろん、ミズノさんには了解をとりますけどね。
ただ、アイアンの場合は、自分が結構手を加えているので、市販されているタイプとはかなり違いがあります。さすがにそのクラブを流出させるわけにいかないこともあり、ミズノさんにお返しします。
最近はパターをよく換えるようになったので所有する本数が増えましたが、メーカーさんにお返しするときもあれば、許可をもらって、チャリティコンペの賞品として提供します。あと、ウッドのシャフトはまとめてメーカーさんにお返ししています。
クラブ以外では、キャディーバッグはお譲りしてます。背中の部分に自分の契約先である「リョーユーパン」のロゴとキャラクターのイラストが入っているんですけど、リョーユーパンの方にお譲りしたら大変喜んでくださいました。
また、自分の場合、ゴルフグローブが少し変わっていて、甲の部分にマジックテープで止めるところがないんですよ。それが珍しくてほしいという人には使用済みですがお渡ししています。
意外と個人的に助かるのがボールですね。以前はフリー契約だったので、ボールに名前が入っていませんでしたが、現在はミズノのボールを使っているので、名前がしっかりプリントされています。
そのため、コンペの賞品などに出しやすくなり、重宝しています。もちろん、そのときは新品のボールを提供しますよ。使用済みのボールは自分の練習用ボールになることが多いですね。ゴルフシューズは、サイズが合えば帯同キャディーさんに渡しています。
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