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- 今更聞けないゴルファー多数!? “電磁誘導式”ゴルフカートでも酒を飲んで乗ると「飲酒運転」になるのか ゴルフ場関係者の見解とは?
ゴルフ場でラウンドする際に欠かせない移動手段のひとつがゴルフカートです。電磁誘導による自動走行型のカートによって、利用者は運転を意識せずにコースを回れるようになっています。しかし、プレー中にアルコールを口にした場合、カートを利用することで飲酒運転になるのでしょうか。
電磁誘導カートの仕組みと潜むリスク
ゴルフ場で見かけるカートには大きく分けて、手動で操作するタイプと、敷設された電磁誘導線に沿って自動走行するタイプがあります。
手動型は自らハンドルやブレーキを操作するため、自動車と同じ感覚で扱う必要があり、当然ながら飲酒時に運転をすれば危険性は高まります。実際に、高齢者が「アクセルとブレーキを踏み間違えた」という衝突事故で死亡者が出た事例も報じられており、カートが想定以上に危険性をはらむことが明らかになっています。
一方、電磁誘導型のカートは自動で走行する仕組みを持ち、速度も制御されているため一見すると安心感があります。操作はボタンやリモコンを押す程度で済む場合が多く、ハンドルを大きく切るような動作も制限されているのが一般的です。
しかし、自動走行だからといって完全に安全というわけではありません。電磁誘導型であっても、基本的に人感センサーは搭載されていないので、プレーヤーに追突する可能性は否定できません。

特に飲酒で判断力が鈍っていると、停止すべき場面で操作が遅れる危険性があります。また、急カーブや下り坂では制御が働くとはいえ、酔った状態では体勢を崩し、振り落とされるリスクも考えられます。
こうした背景を踏まえると、飲酒によるリスクが小さいとは言えないのが現実です。電磁誘導だから安全、という思い込みは避ける必要があるでしょう。
専門家の見解と飲酒運転との関係
また、電磁誘導カートは、通常の自動車のように道路交通法上の「運転」とは必ずしも同一に扱われない場合があります。ゴルフ場の敷地は公道ではないものの、場合によっては「自動車の運転」にあたると解釈される可能性もありますが、専門家はどのように判断するのでしょうか。
ゴルフ場において飲酒状態で電磁誘導式カートを利用することについて、ゴルフ場経営コンサルティング飯島敏郎氏は次のように話します。
「電磁誘導式のカートは、敷設された誘導線に沿って走行する仕組みです」
「基本的にはハンドルを握らないで操作することが可能ですが、広義の意味では『飲酒運転』と捉えられてしまうかもしれません。そもそもハンドル操作やブレーキ操作を行う場合に『運転行為』と見なされる以上、飲酒運転の指摘の可能性はゼロとは言い切れません」
「ここで重要なのは道路交通法が直接適用されるのは、一般道路上の車道、つまり”公道”のみとされていることです。ゴルフ場は私有地なので警察の目も届かず、違反で切符を切られるとは考えにくいです。仮に飲酒運転と見なされても、原則としてゴルフ場には摘発が及ばないでしょう」
専門家によると、飲酒運転として警察に摘発される可能性は低いと考えられます。ただし、ハンドルやブレーキに触れる手動型であれば、飲酒状態での操作は明確に危険行為にあたります。
また、酔った状態でのボタン操作は注意力の欠如を招き、事故やトラブルを引き起こす要因となりかねません。電磁誘導式でも、酔っ払ってカートから落ちる危険性や、安全装置がついておらず咄嗟の判断が下せないまま前の車に衝突する可能性もあります。
以上のように、法律上は摘発の対象外であっても、安全性の観点からは飲酒後のゴルフカート利用は避けるのが望ましいといえるでしょう。
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