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- プロや上級者の言うことを真に受けちゃダメ!? 上達するにはハーフショットだけでなくドライバーも徹底的にやるべきなの?
「とにかくハーフショットをやり続ければうまくなる!」というゴルファーの主張は、これまでにドライバーの練習を散々やってきたからこそいえるのでしょうか。
大事なのは“よりスコアに直結する部分に時間を使う”こと
ゴルフでは、ことあるごとに“ハーフショット”の重要性が語られています。たとえばSNSで流れてくるレッスン動画などでは、「ドライバーのフルショットはやらなくていいから、とにかくハーフショットをやり続ければうまくなる!」などと主張している方も少なくありません。
とはいえそうした方々は、ジュニア時代や上達する過程でドライバーの練習を散々やっていて、その上でハーフショットの重要性を語っているような気もします。つまりドライバーの練習も、ハーフショットと並行して徹底的にやるべきなのではないでしょうか。レッスンプロの小松拓夢氏に、そのあたりの考えを聞いてみました。

「結論からいえば、上級者が『ドライバーの練習はそんなにいらない』と言えるのは、過去に十分な練習量をこなして、スイングが固まっているから…… という面は確かにあります」
「上級者の多くは、芯に当てる感覚やフェース管理がある程度のレベルで完成しています。そのため、ハーフショットや素振りだけでも、スイングの感覚や再現性をキープできるのです」
「その一方、ハーフショットが重要といわれる理由は、通常のショットだけでなく、アプローチやリカバリーショットでもその感覚を活かせるからです。上級者はドライバーで多少ミスしたとしても、巧みなリカバリーで帳尻を合わせることができますが、そのリカバリー力は、地道なハーフショットで培われたものです」
「『ハーフショットをやり続ければうまくなる』という提案は、よりスコアに直結する部分に時間を使うべきであり、それが結果としてドライバーショットの安定にもつながるという2つの意味合いがあると思います」
上級者ほど『地味なことが練習の本質』と捉えている
では、ビギナーやアベレージゴルファーは、ハーフショットとドライバーの練習をどのようにバランスさせるべきなのでしょうか。小松プロは次のように話します。
「ビギナーの場合は、やはりハーフショットに重点をおいて、まずは“芯に当てる感覚”を養っていきます。変なクセが付く前に、正しいスイングの基礎を身に付けていくという狙いもあります」
「とはいえ、ハーフショットの練習ばかりだと飽きるし、面白みも感じにくいので、時にはドライバーショットも織り交ぜて“振って”もらいます。むやみにクラブを振っても当たらないし飛ばないということを本人が実感できれば、ハーフショットへの向き合い方も自然と変わってくると思います」
「アベレージゴルファーの場合は、その人のスイングレベルやその時の状態によって、レッスンの方向性も微妙に変わってきます。『ドライバーの当たりがいまいち安定しない』という方なら、ハーフショットの感覚を通常のショットにつなげながら、ひたすらミート率を高める練習をしていきます」
「『ドライバーは安定してきたけどスコアが伸びない』という方なら、ハーフショットや素振りといった“原点”に立ち返りながら、スイング全体のバランスや精度に磨きをかけていくようにします」
「ハーフショットや素振りの目的は、スイングのリズムやタイミング、下半身リード、体のコアを使う感覚を“整える”ことにあります。これらが安定していれば、どのクラブを握ったとしても、ある程度は同じ動きを再現できるはずです。だからこそ、上級者ほど『地味なことが練習の本質』と捉えて、ハーフショットを重視しているのです」
筆者の場合、調子の良し悪しにかかわらず、ドライバーのハーフショットと連続ショットをやって、スイングのバランスを整えるようにしています。また、ハーフショットや片手打ちショットも、定番中の定番メニューです。
傍からは地味に見える練習でも、その意味合いや効果を実感できると、そこにしかない楽しさも見出せるのではないかと思っています。
文/のぐち まさひろ
ゴルフとサウナと愛犬のチョコをこよなく愛するライター&ディレクター。20年ほど従事したクルマ系メディアの編集者からフリーランスになり、これから何をしていこうか色々と妄想中。SAJスキー検定1級/国内A級ライセンス/サウナスパ健康アドバイザー所持。ホームコースは「南総カントリークラブ」で、オフィシャルハンデは「7.1」。
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