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全米女王に悲劇… 笹生優花はパー3で“ほぼ空振り”含む痛恨の7打 「しょうがない」と動じず2日目は107位から巻き返しへ
笹生優花(さそう・ゆうか)は1アンダーで迎えた15番パー3で、ティーショットを林の中に入れて痛恨の“クアドラプルボギー”を叩いた。
所属先「アース製薬」主催の大会へ5年ぶりの出場
◆国内女子プロゴルフ 第15戦
アース・モンダミンカップ 6月26~29日 カメリアヒルズカントリークラブ(千葉県) 6688ヤード・パー72
米女子メジャー「全米女子オープン」2勝の笹生優花は、パー3で「7」を叩いても動じず、笑顔で将来への夢を語った。
2バーディー、1ボギーで迎えた15番パー3。強い風が吹き抜ける中、6Iで放ったティーショットを左へ曲げ、グリーン左サイドの崖下の林の中へ入れた。OBを覚悟し暫定球を打ちグリーンをとらえたが、1打目は木の根元から30センチほどの位置に留まりOB杭を越えていなかった。
しかし、グリーン方向を狙うにはテークバックがとれない状況だった。それでも強引に打ちにいった2打目はわずかにボールに触れ数十センチ動いたものの、傾斜でほぼ元の位置に戻ってきた。
3打目は打つことを諦めアンプレヤブルを選択。4打目でなんとかピンから30ヤードほどのラフまで運び、そこからようやくグリーンに乗せて2パットの「7」。「+4」の“クアドラプルボギー”だ。その時点で21位タイから94位タイまで転落し、次の16番もボギーを喫し、初日は4オーバー107位タイと大きく出遅れた。

今年は、主戦場の米ツアーでも今一つ結果が出ていない。10試合に出場してトップ10入りはなく、予選落ちが5試合。ディフェンディング・チャンピオンとして臨んだ「全米女子オープン」も、2日間で姿を消している。
今季初めてプレーする日本での試合が、所属先「アース製薬」主催の今大会。2020年にプロデビューした試合でもあり、その時は5位タイと健闘している。コロナ禍で2カ月ほど間が空いたが、その次の2試合で連続優勝を飾るステップにもなっている。
そんな試合での大叩きだが「しょうがない。曲げちゃって、リカバリーが上手くいかなかった。最後の何ホールか曲がっただけです」と、淡々とした様子はいつもと変わらない。今季の成績についても「結果がなかなか出ないだけ。出したいけど、特に何かに悩んでるとかない」と、静かに受け入れている。
結果に一喜一憂しないのは、長い目で見てゴルフをしているからだ。「ゴルフ人生は長いので。もちろん短いゴール(目標)はありますけど、長いゴールを考えている。予選を通って結果を出したいとは思いますし、ほんの少しでも昨シーズンより成長したいとか、米ツアー最終戦のCME(選手権)の出たい、とかはあります。でもその先に世界一になるという昔からの夢がある」と口にした。
笹生が抱く世界一とは何か――。「世界ランキング1位にはもちろんならなくちゃいけないけど、自分が納得するゴルフができるようになりたい」と道のりは険しく果てしない。一日のゴルフ、1ホールずつのプレーに気持ちが振り回されないのはそのためだ。
今大会は5年ぶりの出場となる。「コースが変わって(改造されて)違う雰囲気。セットアップの仕方とかアメリカにいるみたい。マスターズを目指してる?うん。そんな感じしますね。あとは入口(クラブハウスのコースと反対側)に黄色い旗があればいいんじゃない?」と笑った。
自分の大きな目標に向かってマイペースで進む笹生。2日目の巻き返しに期待したい。
笹生 優花(さそう・ゆうか)
2001年生まれ、東京都出身。フィリピン生まれで日本人の父・正和さんとフィリピン人の母・フリッツィさんの間に生まれた。8歳でゴルフを始め、アマチュア時代から「アジア大会」の女子個人戦で金メダル(16年)、「オーガスタ女子アマ」3位(19年)など活躍した。19年にJLPGAのプロテストに合格し、20年「NEC軽井沢72ゴルフ」でツアー初優勝。21年には「全米女子オープン」で畑岡奈紗とのプレーオフを制し、メジャー初制覇を遂げた。同年の「東京五輪」はフィリピン代表として出場したが、その後日本国籍を選択。24年「全米女子オープン」でメジャー2勝目を挙げた。国内ツアー通算2勝、米ツアー2勝。
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