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- 何かを変えたい―― 「ゴルフは仕事だと思っていたのであまり興味がなかった」35歳・金田久美子に訪れた心境の変化
国内女子ツアー「資生堂・JALレディスオープン」初日、3年ぶりの優勝を狙う金田久美子(かねだ・くみこ)が1イーグル、3バーディー、1ボギーの「68」で回り、首位に1打差の4アンダー単独3位でフィニッシュした。
17番パー4で会心のイーグル
◆国内女子プロゴルフ 第16戦
資生堂・JAL レディス 7月3~6日 戸塚カントリー倶楽部 西コース(神奈川県) 6766ヤード・パー72
「ガシャン!」。ギャラリースタンドから大歓声が上がった。17番パー4の第2打。金田久美子がピンまで残り158ヤードで選択したのは6番ユーティリティー。ピンに向かっていく球がどうやって入ったかは見えなかった。

本人も驚きの表情を見せた“ショットインイーグル”。最後に見せ場を作り、1イーグル、3バーディー、1ボギーの「68」で回り、首位に1打差の4アンダー単独3位でフィニッシュした。
「手応えはよかったです。それに全体的にショットも最近にしてはいいほうだし、微妙な距離のパットも入ってくれて流れたよかったのでゴルフが楽でした」と一日を振り返ったが、今季は10試合に出場して予選通過は6回と決して調子がいいとは言えない。
「何かを変えるのがマイブーム」という金田。「ヨネックスレディスの2日目からエイムポイント(グリーン上の傾斜を読むための技術)を始めてみたんです。本当にパターが入らないから、やらないよりやったほうが入るのかなと思ってやったら、割と入るようになった」と経緯を説明する。
実は2年前にもエイムポイントを習っている。4カ月前には20万円の受講料も払って習い直した。「あまり信じていなかったけれど、今はハマっているのかな。もう少し極めたい」と笑う。
「自信を取り戻せるようなゴルフを」

何かを変えたい――。その思いはすべてゴルフにつなげるためでもある。「髪の色も金髪をやめて茶髪にした。ヨガも始めたり、病みそうなときは本を読んだり。トレーニングもいつも月曜日だけだったのを、2カ月前からはジムで腕のトレーニングも始めました」。そうした変化がプラスに働き、今ではゴルフに興味津々だという。
「以前はプライベートゴルフも好きじゃなかったし、ゴルフは仕事だと思っていたのであまり興味がなかった。でも最近はゴルフの理論にも興味が出てきて、たくさん話を聞いています。以前はゴルフが勉強のようになると頭痛がしていたのですが(笑)、今はそういうのもなくなりました」。ゴルフで結果を出すために変化を求め、さらに成長をし続けたいと考えている。
「このスコアも最近にしては上出来です(笑)。今週は自信を取り戻せるようなゴルフをしたい」
変化を恐れず、自分自身をアップデートし続ける。その姿勢がプレーにも確かな手応えをもたらしている。残り3日間のゴルフでも、彼女がどんな輝きを見せてくれるのか、楽しみにしたい。
金田 久美子(かねだ・くみこ)
1989年生まれ、愛知県名古屋市出身。3歳からゴルフを始め、8歳の時には世界ジュニア選手権で優勝。タイガー・ウッズに並ぶ記録で“天才少女”として注目を浴びる。アマチュアとして出場した2002年の「リゾートトラストレディス」で、12歳9カ月での最年少予選通過記録を樹立。08年のプロテスト初挑戦は1打足りずに不合格も、同年のファイナルQTをトップ通過してツアー出場権を得る。プロ3年目の「フジサンケイレディスクラシック」で初優勝。22年「樋口久子 三菱電機レディスゴルフトーナメント」で11年ぶりのツアー2勝目を挙げた。愛称は“キンクミ”。その風貌から“ギャルファー”の異名を取った。
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