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- “ドライバー2本作戦”で臨む32歳・渡邉彩香が首位浮上 「若い時より勝つのって難しいなと思います」
「富士通レディース」2日目、9月に32歳になったベテランの渡邉彩香(わたなべ・あやか)が8アンダー首位タイに浮上した。
「自分のプレー自体には自信を持っているので」
◆国内女子プロゴルフ
富士通レディース 10月17~19日 東急セブンハンドレッドクラブ(千葉県) 6697ヤード・パー72
「勝つ、勝たないは紙一重だと最近思ってるんです」。3つスコアを伸ばし、通算8アンダー首位タイに浮上した渡邉彩香が、悟りを開いたように口にした。
「やるべきことをやるだけ。自分のプレー自体には自信を持っているので、勝負できるところにいられるようにしておく。若い時より勝つのって難しいなと思います。だからこそ、やるべきことに集中しなきゃいけないと思います」。そう話す渡邉は9月に32歳になった。
7月末の「大東建託・いい部屋ネットレディス」でツアー通算6勝目を挙げたが、3年ぶりの勝利だった。それ以前にも、ツアー3勝したあとシード落ちを経験。どん底からはい上がるなど、ツアー生活は波乱万丈。肉体的にも、精神的にも、技術的にもさまざまな経験を積んできた。「紙一重」のような心境になったのは、今年の優勝の後だと言うが、それだけ“人事を尽くして天命を待つ”しかないことを肌で感じてきたわけだ。

今週は4番アイアンを抜いてドライバー2本をバッグに入れる作戦で臨んでいる。優勝した時に使っていたものと新しいもの。「新しいものを試してみたいと思ったけど、1球でも違うと思ったら元のに戻そうと思って」と、いわば“移行措置”。初日のドライバーショットはすべて新しいものを使ったが、この日は調子を見ながらどちらも使う柔軟な対応でプレーした。「(2本)持っていってよかったと思いました」と笑う。
優勝争いのプレッシャーの中でこそ(新しいドライバーを使う)価値があるのでは?という問いに対しては「やっぱり勝ちたいから。できないのなら割り切らないといけないので、たぶん2本入れていくと思います」と、勝利に向けてドライバー2本作戦継続を予告した。
今季のツアーは若手の優勝とアラサーを中心にした経験ある選手の優勝が入り混じっている。息の長いスポーツであるゴルフを象徴するようなシーズンと言っていいだろう。佐久間朱莉(3勝)、神谷そら(2勝)、河本結(2勝)の複数回優勝組が、メルセデス・ランキング上位で争っている。優勝してものの、それ以外が不安定なためランキング28位に甘んじている渡邉だが、2勝目を挙げればこれも跳ね上がる。
勝利への準備をしっかりとして、あとは天の配剤を待つばかり。そんな心境に徹することができれば、強さは増すはずだ。
渡邉 彩香(わたなべ・あやか)
1993年9月19日生まれ、静岡県熱海市出身。国内女子ツアーでも指折りの飛ばし屋。19年と23年に2度のシード落ちを経験しているが、いずれも翌年にシード復帰。25年の「大東建託・いい部屋ネットレディス」でツアー通算6勝目を飾った。
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