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圧勝・佐久間朱莉は樋口久子、服部道子、不動裕理というレジェンドと同じ道をたどっている!? 恐ろしいほど一致する共通点とは?
佐久間朱莉が「NOBUTA GROUPマスターズGCレディース」で11打差をつけて今季4勝目を飾った。11打差で勝った日本選手は4人目で過去3人は全員その年の女王に輝いている。
過去3人の11打差勝利経験者は全員年間女王
佐久間朱莉が「NOBUTA GROUPマスターズGCレディース」で日本選手の最多差優勝タイ記録となる11打差をつけて今季4勝目を飾った。11打差で勝った日本選手は4人目で過去3人は全員その年の女王に輝いている。状況も不思議なほどに過去の3人と酷似。メルセデス・ランキング1位に立つ佐久間の年間女王戴冠は確定的になったかもしれない。
歴史的な圧勝だ。最多差優勝のツアー記録は1996年「伊藤園レディス」でローラ・デービース(英国)がマークした15打差で、この記録は飛び抜けている。当時世界最強クラスだったデービースが日本で圧倒的な実力差を見せつけた形だ。
歴代2位が今回の佐久間と同じ11打差。1973年「東海クラシック」で樋口久子、1998年「伊藤園レディス」で服部道子、2004年「日本女子オープン」で不動裕理とこれまで3人が記録しており、佐久間が4人目となる。
樋口と服部は54ホールの大会。72ホールの大会での11打差は不動に次いで2人目だ。
樋口、服部、不動はツアーの歴史に名を残すレジェンドである。それくらい高い実力を持つ選手しか11打差もの大差をつけることができなかったわけだ。しかも、この3人には11打差勝利を成し遂げた年に年間女王(当時は賞金女王)に輝いたという共通点がある。

年間女王に輝いたことだけでなく、11打差優勝の大会がいずれもシーズン終盤だったということも共通点。樋口と不動は10月、服部は11月だった。3人はいずれも賞金ランキング1位という立場で迎えた大会で11打差優勝を飾り、追う選手を突き放してそのまま女王の座に就いたという点も同じである。
3人のレジェンドがたどって来た道は、そのまま佐久間にもあてはまる。佐久間も年間女王を決めるメルセデス・ランキング1位で10月23日開幕の「NOBUTA GROUPマスターズGCレディース」を迎え、優勝の300ポイントを加えてランキング2位・神谷そらとの差を541.47ポイントまで広げたのだ。怖いくらい状況が一致している。
佐久間はこの圧勝で年間女王になる運命を決定づけたのか。残り5試合でこの差はまだセーフティーリードとはいえないが、初の戴冠に向けて一歩も二歩も前進したことは間違いない。
佐久間が他の3人と異なる点は、圧倒的な若さで11打差優勝を飾ったことである。樋口は28歳、服部は30歳、そして一番若かった不動でも27歳だった。対して佐久間は現在22歳である。
11打差優勝の大会が通算何勝目だったかという点でも佐久間と他の3人には開きがある。樋口は22勝目、服部は12勝目、不動は31勝目だったのに対して佐久間は今年の4月に初優勝したばかりで通算4勝目。これだけの若さ、キャリアの浅さで11打もの差をつけて勝ったのだから恐れ入る。
佐久間の勝利で「埼玉出身者プロ」が100勝に大手
歴史的な圧勝劇を演じた要因は何か。パーオン率は72.2%で全体の9位タイ。際立ったものではない。目につくのはパット数の少なさだ。佐久間の4日間の合計パット数は99だった。
この99という数字、ツアー全体で歴代5位タイ(データが残る1990年以降)という見事なものなのだ。グリーンの外からパターで沈めたものも含めてパット数「0」が4日間で5回もあった。ショートゲームが冴えわたっていたといえる。
それに、パーオン率自体は際立っていなくても、ピッタリとつける場面が何度もあった。これがパット数の少なさの一因になっており、まさにショットとパットがかみ合った末の圧勝だったわけだ。
最後に、佐久間の出身県である埼玉県の優勝数についてふれておきたい。今回の佐久間の優勝が埼玉県出身選手の通算99勝目。熊本県(156勝)に次ぐ2例目の通算100勝に王手をかけたのだ。
埼玉県出身選手には国内69勝の樋口久子がいる。ただ、樋口以降はそれほど優勝数が伸びなかった。
一転したのは岩井ツインズの登場だ。2022年に妹の千怜が初優勝を飾ってから優勝数が増えはじめ、昨年終了時で92勝となっていた。今年も開幕戦で岩井千怜が勝ち、工藤遥加、佐久間、稲垣那奈子が次々に初優勝と勢いに乗っていた。そして今回、佐久間が4勝目を挙げて99勝に達したわけだ。記念すべき埼玉県勢通算100勝目をいつ、誰が挙げるのかも注目される。
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