- ゴルフのニュース|総合ゴルフ情報サイト
- 記事一覧
- ツアー
- 悲願達成にあふれる涙… 新女王・佐久間朱莉の“強さ”の理由は「ジャンボさんにいい結果を報告したい気持ちが頑張る原動力」
「大王製紙エリエールレディス」2日目、メルセデス・ランキング2位につけていた神谷そら(かみや・そら)の予選落ちにより、佐久間朱莉(さくま・しゅり)の同ランキング1位が決定。目標にしていた“年間女王”のタイトルを獲得した。
パッティングの上達が飛躍の要因
◆国内女子プロゴルフ
大王製紙エリエールレディスオープン 11月20~23日 エリエールゴルフクラブ松山(愛媛県) 6595ヤード・パー71
年間女王のタイトル獲得が決まり、ホールアウト後にテレビのインタビューを受けた佐久間朱莉。目から熱いものがこぼれ落ちながらも気丈に答えていたが、終わった瞬間に思わず両手で顔を覆いながら号泣した。
メルセデス・ランキング2位の神谷そらとは大きな差があったものの、逆にそれが大きなプレッシャーとなっていたのだろう。「1日でも早く決めたいです」とここ数週間は毎週のように語っていたが、ようやくそのプレッシャーから解き放たれた思いもあった。
昨年までは何度も優勝争いを経験しながら、あと一歩及ばなかった佐久間。その要因はここ一番で決め切れないパッティングにあったが、オフにフェースの向きをチェックするようになってからストロークが良くなってきたという。
「自分自身、悩みながらのストロークをすることがなくなったので、そこが大きく変わったかなって思います」。実際、昨年のパーオンホールでの平均パット数は「1.7745」で11位、1ラウンド当たりは「29.4775」で32位だったが、今季はパーオンホールが「1.7606」で3位、1ラウンド当たりが「28.8959」の6位と大きく数字を向上させている。

技術面ではパッティングの成長が大きいと語る佐久間だが、メンタル面でも成長している。「前までは人と比べていたんですけど、今は本当に自分のことに集中して、他人は他人、私は私って思うような精神で戦えるようになったかなと思います」。
前週の「伊藤園レディス」初日、佐久間と同組でラウンドした原英莉花は次のように語る。
「ソツがないですよね。ピンを攻めていく姿もいいですし、自信を持って振れていると思います。気が強い感じがプレーに出ているところがすごくいいんじゃないかと」。まさに、自分のプレーに集中できている証明だろう。
また、師匠であるジャンボ尾崎は「1年を通して他の誰よりも強かったという証し。昨年は勝つことができず、ずいぶん悔しい思いをしたと思うが、その思いがあったからこそ、今年の成績につながったと思う」と佐久間を讃えた。
佐久間にしてみれば、ジャンボとの出会いも大きい。「(ジャンボが主宰する)アカデミーにいく選手はすごく練習するし、陰で努力をする方がたくさんいるので刺激を受けて、さらに努力するようになったと思います」。オフからトレーニングにも力を入れ、シーズン中はゴルフのことばかり考えていて、ゆっくりする時間がないほど努力を重ねてきた。それもジャンボにいい報告をしたいからであって、その気持ちが大きな原動力にもなったという。
シーズンどころか、今大会もまだ終わっていない。「まずは残り2日間自分のプレーに集中して、ジャンボさんには4勝ではなく、5勝したと言えるように頑張ります」。
前週、年間女王らしいゴルフを見せたいと語っていた佐久間だが、2日目を終えて1打差の首位。このまま逃げ切れば、まさに女王に相応しいゴルフといえるだろう。
最新の記事
pick up
ranking








