- ゴルフのニュース|総合ゴルフ情報サイト
- 記事一覧
- コラム
- ボールが木の根元にビタッ… スタンスがカート道にかかる場合は無罰の救済を受けられる?
ボールが太い木の根元に止まり、そのままではストロークが難しい場合、プレーヤーがボールにアドレスするとスタンスがカート道路にかかったら、無罰で救済を受けられるのでしょうか?
「行なうはずもないストロークに対する罰なしの救済はない」
日本ゴルフ協会(JGA)がゴルフ規則の正しい理解と普及を目的に、YouTubeなどにアップするルール解説のショート動画。以前にここで取り上げたことがありますが、既に60本近い動画が作製されています。今回は、そのなかから「打てない球に罰なしの救済はない」というタイトルのビデオを紹介します。

「打てない球に罰なしの救済はない」と言われても、ほとんどの人がピンと来ないでしょう。
動画を見れば“一目瞭然”なのですが、例えばボールが太い木の根元に止まり、そのままではストロークが難しい、つまりアンプレヤブルの選択が合理的という場合。それにもかかわらず、プレーヤーがボールにアドレスするとスタンスがすぐ横を走るカート道路(動かせない障害物)にかかり、「プレーの障害になるから」と無罰の救済を求めても、それは認められません。
このことは規則16.1a(3)「明らかに不合理な場合、救済はない」で、「球をあるがままにプレーすることが明らかに不合理な場合(例えば、球がブッシュの中にあるためそのプレーヤーがストロークを行うことができない場合)」は、無罰の救済を受けることはできないと規定されています。
動画の冒頭では「行なうはずもないストロークに対する罰なしの救済はない。」というテロップが流れてきます。
ですから、プレーヤーはリスクを承知でボールをあるがままに打つか、1罰打でアンプレヤブルの救済を選択しかありません。
アンプレヤブルで「ラテラル救済」を選択した場合の処置
そこで、このケースのようなジェネラルエリアにおけるアンプレヤブルですが、3つの救済処置があります。
まず、「ストロークと距離の救済」=直前にストロークをした箇所に戻っての打ち直し。
次に「後方線上の救済」=ホールとボールを結んだ後方線上にドロップ。
そして、「ラテラル救済」=そのボールから、ホールに近づかない2クラブレングスの救済エリアにドロップ。
この動画で最も合理的な選択は「ラテラル救済」と思われます。しかし、その場合の救済エリアはボールの左側のカート道路上になりそうです。
さて、どうします?
それでもルール上は、カート道路の上にドロップしなければなりません。
その結果、ドロップしたボールがカート道路上の救済エリア内に止まれば、そこでボールはインプレー。ボールが救済エリア内に止まらないときは、再度ドロップ。同様に止まらなければ、2度目のドロップでボールが最初に地面に触れた箇所にプレースしなければなりません。
そのうえで、カート道路上に止まったボールについて、「動かせない障害物」からの救済を選択すれば、カート道路が障害にならない箇所に無罰で救済のドロップができます。
少し手間ですが、途中の手順をスキップすることはできません。面倒でも正しく処置しましょう。
最新の記事
pick up
ranking








