- ゴルフのニュース|総合ゴルフ情報サイト
- 記事一覧
- ゴルフライフ
- “うまくなった気”になっているだけ!? 「コースではダメダメ…」 シミュレーションでの練習はラウンドで成果を発揮できないの?
街中で見かけることも多いシミュレーションゴルフ。仕事帰りなどに立ち寄って、日々腕前を磨いているゴルファーも少なくありませんが、「練習の成果をコースでうまく発揮できない……」と悩んでいる人もいるかもしれません。
シミュレーション“だけ”でコースを攻略できるほどゴルフは甘くない
近年はシミュレーションゴルフの数も増え、仕事帰りや買い物のついでに立ち寄れる利便性や、室内にいながら実戦に近いラウンド体験ができるという点が魅力の一つに挙げられます。
しかし、中にはコースに出た途端、「ミスショットを繰り返して、スコアがボロボロになってしまった……」と苦い経験を持つゴルファーも。リアルに近いシミュレーションゴルフで練習を重ねても、コースで思い通りのショットができなくなるのはなぜなのでしょうか。レッスンプロの関浩太郎氏は、以下のように話します。

「実在するゴルフ場を忠実に再現したグラフィックを楽しめるのがシミュレーションゴルフにおける魅力ではあるものの、何もかもが本物のコースと同じというわけではもちろんありません。実際のゴルフ場にはアンジュレーションがあって、フェアウェイやラフの芝質も違いますし、スタンスを取る環境も毎ショット変わります。加えて風や天候などの気象条件にも左右されるでしょう」
「シミュレーションゴルフの中には、足元のマットを動かせる機能がついた高性能なものもありますが、基本的にはいわゆる『打ちっぱなし』とあまり大差がないので、実際のコースに比べれば当然、ライのバリエーションは圧倒的に乏しいです」
「天候に左右されず集中して練習に取り組める環境なのは確かにメリットですが、気温や風を肌で感じるという点では、打ちっぱなしのほうがむしろラウンドに近いと言えるでしょう。そのため、シミュレーションゴルフがどんなにリアルでも、それだけではコースを完璧に攻略できる訳ではないことを理解しておくべきです」
テレビやパソコンのゲームには、カーレーサーやパイロット、電車の運転士などを疑似体験でき、なおかつグラフィックもリアルさが追及されて、まるで本当にその職業になっている気分を味わえるものがありますが、当然ながらゲームをするだけで本当にその仕事をできるわけではありません。
ゴルフにおいても同じことが言え、シミュレーションゴルフだけではあらゆる自然条件と向き合いながらコースマネジメントを考えたり、さまざまな壁が立ちはだかる中でいいショットを打つためのプレッシャーに耐える力を身につけることには限界があるのです。
“ラウンドモード”ではなく“練習モード”でじっくり鍛錬を
では、シミュレーションゴルフを利用する時は、どのような点を意識すると効果的な練習につながるのでしょうか。
「シミュレーションゴルフは、実際にコースを回る感じと同じような展開で進んでいくので、『練習』というより『ラウンド』に近い感覚でやっている人も多いでしょう。しかし、練習がつまらないからといって、実戦ばかりやっていてもそれでは一向にうまくなりません」
「例えば、野球部が『キャッチボールや走り込みといった練習は面白くないから』という理由でずっと楽しい試合ばかりやっていても、『どこが良くないのか』『どうすれば課題を解決できるのか』など、強くなるために必要なことを全部は理解できないはずです」
「シミュレーションゴルフも“ラウンドモード”ばかり続けていると、打ったボールが『どこへ飛んだか』にしか興味がなくなり、スイングの状態に目が向かず、いつまでも上達につなげることができません。そこで、まずは課題を発見するためにも“練習モード”に設定し、練習した成果がきちんと現れているかどうかをチェックするために“ラウンドモード”へ切り替えるといいでしょう」
シミュレーションゴルフは、スイング軌道やヘッドスピード、ボールの打ち出し角やスピン量など、ショットや打球に関するさまざまな情報を数値化して分かりやすく表示してくれるのも特徴の一つです。
自身の感覚だけを頼りにするのではなく、シミュレーションゴルフで得られるそうしたデータを活用し、効率よく最短での上達を目指しましょう。
最新の記事
pick up
ranking








