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- 全国約2100ゴルフ場のうち日本ゴルフ協会に加盟しているのは何コース? 意外と多い“加盟しない勢”のメリットは何!?
日本のアマチュアゴルフを統括するJGAをはじめ、ゴルフに関する団体や組織は多く存在し、国内にあるゴルフ場の大半はそれらの「会員」として加盟しています。では、なかにはそういった団体や組織に加盟していないところも存在するのでしょうか。
全体のうち約3割のゴルフ場がJGA非加盟
JGA(日本ゴルフ協会)は、世界でも指折りのゴルフ大国とも言われている日本の統括組織であるとともに、公式ルールブックの発行やジュニアゴルファーの育成なども行う公益財団法人です。また、JGA以外にも地方や都道府県単位などでゴルフ関連団体が組織されており、国内にあまたあるゴルフ場の大半はそれらの「会員」として加盟しています。

では、なかにはJGAなどの団体や組織に加盟していないところも存在するのでしょうか。ゴルフ場の経営コンサルティングを行う飯島敏郎氏(株式会社TPC代表取締役社長)は、以下のように話します。
「ごく少数ではありますが、JGAをはじめとしたゴルフ団体や組織に属していないコースは存在します。特に、JGAに関しては国内でトップに位置するゴルフ団体として知られていますが、加盟するかどうかは各コースの裁量に任されており、要するに『義務」ではないので、『日本にあるゴルフ場=必ずJGAに加盟している』というわけではありません」
北海道、東北、関東、中部、関西、中国、四国、九州の8地区連盟に加盟しているゴルフ場が「正会員」と呼ばれるステータスです。
「JGAに正会員として加盟していないゴルフ場として代表的なものには、長野県にある『軽井沢ゴルフ倶楽部』が挙げられるでしょう。軽井沢GCは吉田茂元首相の右腕として活躍した白洲次郎氏も理事長を務め、他にもさまざまな政財界のトップや著名人もプレーした名門クラブとして有名で、メンバーになるには近隣に別荘を所有していることが絶対条件とされています」
「ゴルフ団体や組織に加盟することによって、メンバーがアマチュア競技に参加しやすくなるなどのメリットがありますが、少なくともこのゴルフ場には『純粋なゴルフを楽しみたい』『どのコースよりもメンバー同士の結束を高めたい』という人だけが集まります。ですから、わざわざクラブ全体で何かのグループの中に入る必要がないのだと思います」
ちなみに軽井沢GCは「賛助会員B」というステータスで加盟しており、これはJGA/USGAスロープレーティングの取得及び当該ゴルフ場の利用者のJGA/USGAハンディキャップインデックスの取得を目的に入会したゴルフ場です。つまり、会員の公式ハンデ取得の便宜を図る目的に限っての加盟ということになります。
「また、JGAに加盟しない最大のメリットには入会金や年会費を毎年支払わなくて済み、少しでも財源を確保できるという点があると思います。ゴルフ場が正会員としてJGAに加盟するには、入会金で50万円程度、年会費は18ホールの場合26万円程度かかるとされており、数年や数十年単位という長期的な目線で見ると決して少ない出費とは言えないでしょう」
さらに、飯島氏によると軽井沢GCのメンバーでありながらアマチュア競技に参加したいゴルファーは、JGAなどに加盟している別のゴルフ場の会員権も持っている場合が多いと言います。
なお、NGK(日本ゴルフ場経営者協会)は2024年末現在、国内には2115カ所のゴルフ場があるとしていますが、JGAの調査によると25年2月末の時点で同団体に加盟しているコースはそのうち1469カ所で、全体の7割弱程度となっています。
競技ゴルファーのためには団体に加盟しておいた方がいい?
JGAのようなゴルフ団体に加盟することで、「メンバーがアマチュア競技に参加しやすくなる」メリットがあると言いますが、具体的にはどういったことなのでしょうか。飯島氏は以下のように説明します。
「ハンディキャップは各コースが独自の基準で作った『クラブハンデ』とJGAが国際的な共通基準(ワールドハンディキャップシステム)に沿って制定した『オフィシャルハンデ』の2つに分けられますが、前者は取得したそのコースでしか通用しません」
「一方、後者は世界中のゴルフ場で使用できるため、JGAに加盟してオフィシャルハンデを導入すれば、ハンディキャップ証明書が必要な海外の名コースなど、いろいろなゴルフ場にチャレンジできる自由を得られるとともに、競技志向が強い人にとっては公式アマチュア大会への参加が容易になるのです。というのも、公式アマチュア大会に参加するにあたって、基本的にオフィシャルハンデの取得が必須条件となっているからです」
さらに、関東であれば「関東ゴルフ連盟(KGA)」関西であれば「関西ゴルフ連盟(KGU)」と、地方ごとにもゴルフ団体が存在しますが、これらにおいては加盟している各コースから数人ずつ代表者を選出して競い合う「クラブ対抗戦」が開催されています。
競技ゴルファーのなかには、自分が所属しているクラブを背負って試合に参加することをステータスやモチベーションとしている人もいるので、一般的にゴルフ場はこうしたJGA傘下にある団体に加盟するのが望ましいのだと言います。
ちなみに、KGA等は「JGAの加盟地域団体」という位置づけとされているため、地域団体に加盟しているゴルフ場は全て自動的にJGAにも加盟することになっています。
団体や組織に加盟していないゴルフ場は少なからず存在するため、どんなコースなのか気になる人もいるでしょうが、金銭面もしくは、そのコースならではの特殊な事情が関係しているようです。
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