- ゴルフのニュース|総合ゴルフ情報サイト
- 記事一覧
- コラム
- 外国人技能実習生受け入れは「人手不足解消」が目的じゃない!? 1年しか従事できなくてもゴルフ場が受け入れる理由とは?
ゴルフ場運営大手のアコーディア・ゴルフは2018年から外国人技能実習生を積極的に受け入れています。そこで、現場での実習生の役割などをアコーディア・ゴルフに聞きました。
外国人技能実習生受け入れは人手不足解消のためではない
ゴルフ場運営大手のアコーディア・ゴルフは2018年から外国人技能実習生を積極的に受け入れています。2024年も16名の技能実習生(ミャンマー連邦共和国籍)を受け入れ、約1カ月の研修を経て12月10日に全国8つのゴルフ場のコース管理部門に配属されました。
近年、ゴルフ場関係者と話をすると決まって話題になるのが人手不足です。コース管理部門も接客・サービス部門も、求人募集を出しても応募がないと嘆きます。同社の外国人技能実習生の受け入れも人手不足解消が目的なのでしょうか。広報部に話を聞きました。
「本活動の目的としては、外国人技能実習生の育成による国際貢献や、自社職場の活性化を図るために行なっております」

意外にも人手不足解消が主目的ではないそうです。といいますのも、同社広報部に話を聞いて初めて知ったのですが、現在の外国人技能実習制度の決まりでは、ゴルフ場での業務は1年しか従事できないとのこと。
技能実習制度には、技能実習1号(1年)終了時に技能検定に合格し、在留資格変更許可を受けると技能実習2号(2年追加)へ移行する仕組みがあります。その3年間でさらに実践的な技能を身につけると技能実習3号(2年追加)へ移行し、最長5年間の日本滞在が可能になります。
しかしながら、技能実習2号と技能実習3号は対象の職種・作業が決まっており、現時点でゴルフ場での職種・作業は含まれていません。したがって2024年11月6日から入国後講習を受けた16名がゴルフ場の業務に従事できるのは2025年11月5日までということになります。それでは根本的な人手不足解消にはなりません。
一方で、同社が活動の目的としている「職場の活性化」には外国人技能実習生が大きく貢献しているそうです。
「若くて体力があり、真面目な方々が多様な業務を行なうので、過去に配属先となったゴルフ場のコースマネジャーからは『職場が明るくなり、非常に助かっている』という声が届いています」
ゴルフ場関係者が人手不足と同時に口にするのがスタッフの高齢化です。特にコース管理部門は高齢化が進んでいますから、若くて体力があるスタッフが入ってくるのは大歓迎でしょう。
初年度の経験を生かせるように条件の緩和を働きかけたい
ただ、コース管理作業は誰でも簡単にできることではありません。筆者はゴルフ雑誌の編集部に在籍していたとき、グリーンの刈り込み作業を体験させてもらったことがありますが、機械を真っすぐ動かすのが難しく、「これは技術が必要だ」と感じました。技能を習得するまでの苦労があるのではないでしょうか。
「技能習得には日本語がベースとなるため、配属までにある程度の日本語を勉強していますが、覚えるのに時間がかかることがあります。教える側が分かりやすい言葉で身振り手振りを交えながら丁寧に接することが重要です。それさえ心がければ特段問題はありません」
現場としては仕事を教える苦労よりも若い人が加わってくれるありがたさのほうがはるかに上回りますから、できるだけ早く技能を取得してもらうため必死で教えているようです。
そう考えると、せっかくコース管理作業を覚えた外国人技能実習生が1年で帰国しなければならないのはもったいないです。同社広報部も次のように語ります。
「ホテルなどと同じように2年追加で最大3年間、ゴルフ場での業務に従事できるようになれば、初年度の経験を2年目以降に生かすなど、さらなるスキル向上が見込めると思います。ゴルフ業界全体で条件の緩和を働きかけていきたいです」
日本のゴルフ場は近い将来、日本人スタッフと日本人来場者だけでは経営が成り立たなくなります。外国人スタッフの充実とインバウンドの集客に力を入れなければならない時期が訪れます。すでにホテルなどでは日本語と英語が堪能な外国人スタッフが活躍する姿を見かけることが増えましたが、同様の人材を確保できるよう今のうちから布石を打っておく必要がありそうです。
最新の記事
pick up
ranking








