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- 「常に安全策」じゃバーディーは狙えない!? 目標を決めるときの“リスクとリワード(報酬)”の最善バランスとは?
大叩きを避けたいアマチュアは、どうしても「安全策」を常に取りがちです。しかし、常に安全策ばかりでは一定のレベルからはなかなか脱却できません。
ハザードを避けてばかりいると遠回りになる
筆者は典型的なエンジョイゴルファーですから、競技ゴルファーと一緒にラウンドすることはほとんどありませんが、ゴルフ仲間の誘いでたまに同組で回ります。そうすると「競技に出ている人はいろんなことを考えながらプレーしているんだな」と勉強になります。
先日のラウンドでも、競技ゴルファーの考え方を今後のプレーに生かしたいと感じる出来事がありました。その日の前半の最終ホールは見晴らしのよい右ドッグレッグのパー5で、右サイドには大きな池が待ち構えていました。ティーショットがスライスすると池ポチャ。セカンドショットもサードショットも右にミスすると池に捕まります。

そのホールで筆者はティーショットを思いきり左に逃げました。フェアウェイの左サイドはラフが短く刈り込まれています。「池を避けたい人は、どうぞこちらに打ってください」と用意されている安全ルートです。
そしてセカンドショットは左サイドのラフからユーティリティーの3番で打ち、フェアウェイの真ん中に運ぶことができました。「よし、これで3オンが狙える」とほくそ笑みましたが、3打目地点でピンまでの距離を測ると、まだ180ヤードも残っていました。しかも右サイドは相変わらず池です。
一方で、競技ゴルファーはティーショットを右サイドの池に向かって打ち出し、そこから左に曲がるドローボールでフェアウェイの右サイドをキープしました。そしてセカンドショットはミドルアイアンで打ち、残り距離が100ヤード前後になるようにレイアップしました。すると第3打は右サイドの池がほとんど気にならないアングルになり、ウェッジでピンに向かって一直線に攻め込みます。そのショットをピンそば4メートルのバーディーチャンスにつけ、バーディーパットは惜しくも外れましたが、楽々とパーを取りました。
筆者は第3打をユーティリティーの4番で打ち、たまたま会心の当たりが出てグリーンに乗り、そこから2パットのパーでホールアウトすることができましたが、「同じパーでもこんなにレベルが違うのか」と思わずにはいられませんでした。
遠回りしすぎるといいショットが続いてもパーが取れない
前半のプレーを終えたレストランで、競技ゴルファーにこんな質問をしました。「今みたいなホールで、ティーショットで池を怖がって左に逃げると、いいショットが2回続いても3打目で180ヤードも残るじゃないですか。それだったらティーショットでもっとリスクを取ったほうがいいんですかね」
その問いかけに対する答えは次のような内容でした。「ドライバーショットに自信があれば、右サイドを狙うのが最短ルートなのは間違いありません。でも、池に入るリスクは高くなります。一方で、池を避けて遠回りすると、今度は3オンが狙えないリスクが高くなります。どっちが自分にとってストレスが大きいか比べてみて、ストレスが最も少なくなるターゲットラインを選べばいいんじゃないですかね」
その答えを聞いて「なるほど!」と思いました。そして次回プレーするときはもっと右を狙ってティーショットを打ち、3打目でショートアイアンを握れるように頑張ってみようと決めました。
今回はたまたま残り180ヤードからグリーンに乗せることができましたが、このショットの成功確率はおそらく20%前後です。10回打ってグリーンに乗るのが2回、当たりは薄いけどグリーンの近くまで運べるのが3回、池を怖がって左に引っかけるのが3回、スライスか右プッシュで池に打ち込むのが2回といった感じでしょうか。それならばティーショットでもっとリスクを取り、3打目の成功確率を50%前後まで上げたいです。
ジャンルは異なりますが、車やバイクのレースはコーナーでインサイドを攻めないと速く走れません。コースアウトを恐れて外側ばかり走っていたらタイムを縮めることはできません。
ゴルフもリスクを取らないとバーディーは狙えませんし、パーを取るのも難しくなります。リスクとリワード(報酬)のバランスを見極めながらターゲットラインを決めるのがスコアメークのコツであることをあらためて思い知りました。
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