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- 「すぐに試合で使いたい!」 プロをうならせたヤマハ「RMX VD」ドライバー開発秘話<PR>
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国内プロツアーが開幕! プロが続々とスイッチする、大注目ゴルフクラブ「RMX VD(リミックス ブイディー)」の開発背景に迫る!
今平プロが「116」を使い続けていたワケ
「ようやく替えてくれましたね!」「長かったですね!」と、ヤマハでRMXシリーズの企画担当をしている梶山駿吾氏に声をかけてくる関係者は多いそうです。
ヤマハの看板プレーヤー、今平周吾が長い間「RMX116」ドライバーを使い続けていることを多くの人が知っていたからです。「RMX116」の「16」とは「2016年モデル」の意味。今平は2022年の秋まで、この発売から長い時間がたったドライバーを基本的には手放せずにいました。
2019年から「RMX」の企画担当となった梶山氏にとっても、いかに今平を「RMX116」からニューモデルにスイッチさせるかが大きな課題だったそうです。しかし2020年、2022年のモデルチェンジではその目標は達成できませんでした。3度目の正直であり、背水の陣。2024年モデル開発には、内心強く期するものがあったそうです。
「今平プロや有村智恵プロがかたくなに『RMX116』を使い続けていることで、社内にも『RMX116』がいわゆる名器で、プロもそのパフォーマンスを100%信頼し、気に入っていると考える雰囲気がありました。でも、プロは常によりよいものを求めていますし、実は『RMX116』に100%の信頼を置いていたわけではないのです。われわれが『RMX116』以上に使いたい!と思わせるドライバーを作ることができなかった、それだけです。だからこそ新RMX VDでは『RMX116』をベンチマークと考えるのではなく、まったく新しいパフォーマンスをプロに提案して、驚かせたいと思ったのです」(梶山氏)
新作「RMX VD」開発者は若手エンジニア
道具に“新風”を吹き込むのは、常に人です。梶山氏は「RMX」の2024年モデル開発に、入社2年目の若手エンジニア、金重裕太氏に白羽の矢を立てました。ゴルフ好きが高じて異業種からヤマハに転職してきたという金重氏には、いい意味で先入観や固定概念がなく、「ヤマハのゴルフクラブはこうあるべきだ!」 というこだわりがなかったのです。
「これはヤマハに限ったことではありませんが、ゴルフクラブはなぜ似たようなフェース設計や構造になるのかな?と不思議に思っていました。例えば同じRMXドライバーであっても、モデルによってヘッドの形もフェース面積も違います。打ち手の打球分布も違ってきます。それなのに、シリーズ内で共通構造のフェースが採用される傾向があったヘッドのです」(金重氏)
膨大なシミュレーション解析に基づいて導き出した新しいフェースデザインや、エネルギー効率を最大に高めるボディーのたわみ設計などは、開発者として自信を持って世に送り出せるもので、そのような新発想や設計ほど、どのモデルにも搭載したいといえます。むしろ、そう考えるのが普通なのです。
また、等しく新しいテクノロジーを搭載しているからこそ「同一シリーズ」と呼ぶことができる。売りやすさの面からも“新しさをそろえる”ことは重要です。
しかし、そもそもそこに大きな落とし穴があったのです。
従来モデルにはなかった重心設計!
前作である「RMX VD、RMX VD59ドライバー」は“つかまりの良さ”と“慣性モーメントの大きさ”にシリーズとしての統一感が表れていました。
特に「VD59」では、半円状にスライドウェイトで調整可能な全てのウェイトポジションで最大慣性モーメントを等しく発揮させる独自機構を開発。そしてその巨大慣性モーメントヘッドでもスクエアインパクトを達成するために、大きな重心角を持たせることが重要な開発目標とされていました。「ミスに強いヘッドというのに、しっかりつかまる! 二律背反を覆したヤマハならではの新技術!」。それがイチ押しとなってPRされました。
「ヤマハの技術力、開発姿勢を表現するために、常に新しいことに挑戦する開発マインドは間違っていないと思います。前作『VD59』で達成した、ミスに強いのにしっかりつかまる重心設計も、一般ゴルファーにとっては大きな福音をもたらすものだと自信を持っています。しかし、アスリートゴルファーの使用を想定した『VD』が、この“つかまる重心設計”に引っ張られてしまったのは大きな反省材料です」(梶山氏)
やさしさとつかまりを基準に市場にあるドライバーをマッピングすると、RMXドライバーがカバーできていない“エアポケット”が存在することが明白となりました。
重心深度が浅くて、重心角度も小さいゾーン。つかまるRMXの対極に位置するもの、それが今平の求める理想ドライバーのポジションでもありました。
「重心設計をゼロから見直して完成した新RMX『VD/R』のプロトタイプを今平プロに初めてテストしてもらったのは2022年の秋ですが、あの今平プロが一発打っただけで『振りやすさ、当てやすさ、そしてフィーリング、弾道、全ていいからすぐに試合で使いたい!』 と言ってくれたのです」(梶山氏)
使いやすさに「やさしさ」を加味
もちろん、新RMX「VD/R」は単に重心深度を浅く、重心角度を小さく作っただけではありません。使いやすさの中にしっかりと感じられる、ミスに対する寛容性や弾道の一貫性は、前シリーズで最大のやさしさとつかまりを求めていなければ、簡単にチューニングすることはできなかったものです。
使いやすさに「やさしさ」を加味したのが新RMX「VD/R」なのです。それまではやさしさに「使いやすさ」を加味しようとしていた、とも言えるでしょう。
「新RMX VDドライバーシリーズでは新開発の、Bull’s-eye Face(ブルズアイフェース)を採用しております。フェースの少し上へ打点を誘導しスピン量を適正にする『打点の科学』に加え、その誘導される打点を最もわたむポイントに設定し、飛びの3要素である初速・打ち出し角・バックスピンを最適化することに成功しました」(金重氏)
こう“ブルズアイフェース”設計採用の狙いを解説する金重氏。さらに続けます。
「ただ、先にも説明した通りR、M、Xではフェース面積も肉厚分布も異なる設計になっていますから、たわみの中心を狙い通りセンター上めに設定するためにも、やはり個別の工夫が必要になってきます。具体的には各モデルのフェース下部の剛性を細かく調整することで、たわみの中心を上めにセットすることができているのです」(金重氏)
そして、この効率よく飛ばせるフェースセンター上めのポイントで「打ちたくなる」形状的な工夫が凝らされているのも新RMX VDドライバーの共通点です。ゴルファーのここで当てたいなと思うポイントこそが、最も飛ばせる「おいしい打点」になっているのです。
「2023年シーズンからずっと新RMX『VD/R』を使ってくれている今平プロですが、今シーズン中は『VD/M』を使う局面もあるのではないかな?と予想しています。シーズンは長いですし、プロにだって『もう少しクラブに助けてもらいたい』、そう思う時が必ずあるはずですから(笑)」(梶山氏)
元々、プロ担当としてツアーに帯同していた梶山氏は、選手のバイオリズムを知り尽くしているそうです。新RMX「VD/R」と「VD/X」の間にもう一つの選択肢「VD/M」を用意したのもそのためです。「VD/M」は昨年、女子ツアーで神谷そらがスイッチして国内メジャー初優勝を達成。2024年シーズンも、ツアー使用のメインモデルとして使用者の成績を伸ばし続けています。
ゴルフクラブには“名器誕生のタイミング”がある
ブランドの威信をかけてエンジニアはパフォーマンス向上(ボール初速、最適スピン、慣性モーメントアップなど)につながる新技術の開発に没頭します。
しかし、その効果が大きくとも、プレーヤーからは必ず最初は「No!」を突きつけられます。前の方が使いやすかったと。
そこで前のモデルを見つめ直したところで解決策は見つかりません。なぜなら、プレーヤーは“常に”新しい結果を求めているからです。使いやすさとは何か? 新しさとは何か? その「答え」は新たな技術開発(提案)とプレーヤーフィードバックの繰り返し、せめぎ合いの中で徐々に定まってくるものなのです。
どんなゴルフブランドも毎回、プレーヤーを満足させる名器を生み出せるわけではありません。プレーヤー側にも、新しさに慣れる時間が必要だからです。
名器の誕生に欠かせないのは、技術とプレーヤーの感性が融合する頃合い、タイミングです。ヤマハにとって新RMX VDが、まさにその絶好期。いまここが「名器誕生のタイミング」だといえるのです。