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- 米国vs欧州の名誉を懸けた戦いライダーカップは欧州選抜が完全アウェーのなか逃げ切り勝利 通算成績を16勝27敗に
2年に1度、米国と欧州が名誉を懸けて激突するライダーカップ。米国の“ホーム”べスページブラックC(ニューヨーク州)を舞台に行われた第45回大会最終日は、米国の激しい追い上げに遭いながらも欧州が逃げ切り勝利した。
2日目を終えて欧州11.5対米国4.5
米国vs欧州対抗戦
ライダーカップ 9月26~28日 ベスページステートパーク・ブラックコース(ニューヨーク州) 7352ヤード・パー70
シェーン・ローリー(アイルランド)がバーディーパットを決め、欧州チームが完全アウェーの中で歓喜した。
2年に1度、米国と欧州が名誉を懸けて激突するライダーカップ。米国の“ホーム”べスページブラックC(ニューヨーク州)を舞台に行われた第45回大会最終日は、思いがけない激戦となった。

勝てば1ポイント、引き分けなら0.5ポイントのマッチプレーは、4サム、4ボール16試合が行われた2日間で、欧州が11.5ポイントを獲得。最終日のシングルス12試合で、わずか4.5ポイントしかない米国が必死で追う展開となっていた。14.5ポイント獲得した時点で勝利が決まる。
リザーブのいないシングルスを欧州チームのビクトル・ホブランド(ノルウェー)が、首痛により棄権したが、大会ルールにより不戦敗とはならず、ハリス・イングリッシュ(米)とのマッチは引き分け扱い。スタート前から欧州のポイントは12となり、あと2.5ポイントで勝てる状況となっていた。
絶体絶命の米国だったが、大観衆の応援を味方に発奮。大差がついて早々に決着がつくマッチがほとんどないタフな戦いがあちこちで繰り広げられる。コースのそこかしこから聞こえる大歓声。5ポイントからものすごい巻き返しを見せた。
キャメロン・ヤング(米)vsジャスティン・ローズ(イングランド)のマッチ1は、後半、ローズが巻き返してタイで最終ホールを迎えたが、ヤングがバーディーで1アップ。「U.S.A!U.S.A!」のコールが響く。
マッチ2でも、ジャスティン・トーマス(米)が18番バーディーで1アップ。トミー・フリートウッド(イングランド)を下して続く。
ザンダー・シャウフェレ(米)が4&3でジョン・ラーム(スペイン)に勝利すると、ブライソン・デシャンボー(米)がマット・フィッツパトリック(イングランド)相手に7ホールで5ダウンから猛烈に巻き返し、引き分けに持ち込んだ。
前日までのペアマッチで4戦全敗だった世界ランキングNo.1のスコッティ・シェフラー(米)もローリー・マキロイ(北アイルランド)に1アップで勝利。米国チームのポイントが続く。
欧州チームがようやく勝ったのは、ルドビグ・オーバーグ(スウェーデン)のマッチ5。パトリック・カントレー(米)を2&1で下し、13.5ポイントと勝利に近づいた。
それでも奇跡の逆転勝ちを狙った米国。その望みが消えたのは、ローリーvsラッセル・ヘンリー(米)のマッチ8だった。14番までヘンリーが2アップしていたが、15番でローリーがバーディー。17番でバーディーパットを打ち切れなかったヘンリーは、18番でも2メートルのバーディーパットを決められず、直後にローリーが1.5メートルを沈めるバーディーで引き分けに持ち込んだ。
緊張感漂う中、全英オープン覇者の勝負強さで0.5ポイントを獲得。ローリーは雄叫びを挙げ、米国応援団を黙らせた。
これで欧州は14ポイント。悪くても引き分け、負けはなくなった。前回の2023年大会で勝っているため、引き分けならカップをキープできるというルールもあり、すでに勝利の美酒に酔い始めた。
静かになる米国の観客たち。その後もチームの奮闘は続いたが、ティレル・ハットン(イングランド)がコリン・モリカワ(米)と、ロバート・マッキンタイア(スコットランド)がサム・バーンズ(米)とそれぞれ引き分けて欧州は15ポイントを獲得。大会連覇を飾った。
楽勝かと思われたが、まさかの1勝6敗5引き分けと苦しんだ最終日。それでもアウェーでの勝利は、欧州チームの底力の賜物だった。選手時代に不敗神話を誇ったルーク・ドナルド主将(イングランド)を中心に喜びをかみしめた。
1927年に米国vs英国の戦いとして始まり、1973年には米国vs英国&アイルランド連合軍になり、1979年に米国vs欧州の現在の形となったライダーカップ。前回に続いて勝った欧州はこれが16勝目となり、大会初期に圧倒的な強さを見せた米国の27勝にジワジワと迫っている。
キーガン・ブラッドリー主将率いる米国チームは健闘虚しく敗れ去ったが、最終日のプレーぶりは見事なものだった。
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