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- 堀琴音の日本女子OP優勝は“四国出身者”として初! 58年の歴史で最も勝っている地域は? 意外と勝てていない地域は?
「日本女子オープン」を制したのは29歳の堀琴音(徳島県出身)だった。58回を数える歴史ある大会で四国出身者が初めて頂点に立った。
58年の歴史で初めての四国出身者優勝
国内女子ツアーのメジャー(公式競技)、「日本女子オープン」を制したのは29歳の堀琴音だった。堀は徳島県出身。58回を数える歴史ある大会で四国出身者が初めて頂点に立った。
雨の影響でグリーンが軟らかくなったこともあってか、今年の「日本女子オープン」は好スコアが続出した。4日間通算でアンダーパーをマークした選手は歴代最多の52人にも達した。2ケタアンダーを叩き出した選手は実に20人。従来の最多記録である2019年の6人を大幅に塗り替えた。
そんなバーディー合戦を制したのが堀だった。4日間で22個のバーディーを奪い、ボギーは3個だけ。2017年に勝った畑岡奈紗の20アンダー、268ストロークには1打及ばなかったが19アンダー、269ストロークという見事なスコアだった。
1968年創設の「日本女子オープン」は今年で58回目。「日本女子プロ」と並ぶ最古の女子プロトーナメントである。それほど長い歴史がある大会だが、これまで四国出身者の優勝がなかった。

四国出身で最も多くツアーの勝ち星を挙げているのは鈴木愛(徳島県出身)で、21勝である。鈴木は「日本女子プロ」では2勝しており、年間女王にも2回輝いているが「日本女子オープン」は2017年の4位が最高成績。今年は予選落ちを喫していた。
四国で2番目に多い8勝を挙げている山崎小夜子(徳島県出身)は初期に活躍した選手。1975年の「日本女子プロ」では第1回大会から勝ち続けていた樋口久子の連覇を「7」で止めた選手としても知られている。この山崎、「日本女子オープン」でも何度も優勝争いに加わったが勝ち切れず、2位3回という成績を残している。
現役の選手では香川県出身でツアー2勝の森田遥は2016年と2022年に初日首位発進したことはあるが優勝には届かず、愛媛県出身でツアー3勝の河本結は今年の9位タイが最高成績だ。
そして堀は2016年、2打差2位タイで迎えた最終日に一時単独首位に立ちながら当時高校3年だった畑岡に1打差で競り負けた苦い思い出があった。
実力のある選手が多く、“女子ゴルファー日本一”の称号に何度も手をかけながら果たせなかった四国勢が58年目にして、ついに頂点に立ったわけだ。
ちなみに男子の「日本オープン」における四国出身者は、徳島県の尾崎将司が5勝、弟の直道が2勝、愛媛県の松山英樹が1勝と活躍している。
九州・沖縄出身者が15勝で最多
「日本女子オープン」歴代優勝者を地方別で区分すると、九州・沖縄が15勝で最も多く勝っている。主な選手は不動裕理(熊本県)、宮里藍(沖縄県)、宮里美香(沖縄県)、勝みなみ(鹿児島県)、竹田麗央(熊本県)という面々。特に2000年以降は26回で11勝と圧倒的な勝率を誇っている。
九州・沖縄に続くのが関東の14勝。大会最多の8勝を挙げている樋口久子(埼玉県)や3勝の畑岡(茨城県)、2勝の原英莉花(神奈川県)らがいる。
意外と少ないのは近畿で、滋賀県出身の村井真由美が1999年に勝っただけだ。近畿には森田理香子(京都府)、山下美夢有(大阪府)という年間女王経験者や海外メジャーを制した古江彩佳(兵庫県)ら強豪が大勢いるが、「日本女子オープン」との相性はあまりよくないようだ。今回の舞台は兵庫県のチェリーヒルズGCだったが、近畿勢の最上位は木村彩子(大阪府)の4位タイだった。
さて、大願成就を果たした堀だが、今年は決して好調だったわけではない。大会前までのメルセデス・ランキングは40位。部門別データではフェアウェイキープ率は1位だが、それ以外はそれほど目立ったものはなく、パットは苦戦していた。
それが「日本女子オープン」では全体2位タイとなる86.1%という非常に高いパーオン率をマークし、4日間の総パット数115は全体の13位タイと上位。まさにショットとパットがかみ合った結果の優勝で、この大会にかける強い思いが高い集中力を生んだと推測できる。
堀は1996年3月3日生まれの29歳。先月の「日本女子プロ」で初優勝を飾った金澤志奈と同学年である。ベテランの域に達している2人はとも飛距離が出ないぶん、堅実にゲームを組み立てていくタイプだといえる。若さと勢いが席巻していた女子ツアーで、また味のあるメジャーチャンピオンが生まれた。
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