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- 日本の試合より重要度は高め! ラウンド中の唯一の味方であるキャディー選びはどうしている?【片山純一フィリピンツアー奮闘記】
ゴルファーなら誰でも知っている米PGAツアーや日本ツアーの他にも、世界には様々な国でプロツアーが存在しています。そこで、日本ではあまり知られていないフィリピンツアーに参戦している片山純一プロに、参戦の苦労や魅力について教えてもらいました。
練習ラウンドでキャディー探し
みなさんこんにちは、プロゴルファーの片山純一です。僕は今年、フィリピンツアーに参戦しています。
今回はフィリピンのキャディーさんについてお話ししたいと思います。3月に行われたフィリピンツアーのQスクール(予選会)の開催場所は、ミンダナオ島のダバオという街でした。
首都マニラがあるルソン島から国内線で約2時間行き、空港からさらに車を走らせていった郊外のゴルフ場だったこともあってか、キャディーさんは陽気な人が多い印象を受けました。
今回僕はフィリピンツアーに参戦した経験がある松岡啓選手と一緒にQスクールにチャレンジしました。その松岡選手からアドバイスを受けていたのは、「キャディーさんとの相性は超重要! 練習ラウンドでいい人を見つけたら本番もその人にお願いした方がいい」ということでした。
グリーンはバミューダ芝の“超重”で目が非常に強く、日本とは全く異なるボールの転がり方、曲がり方をします。また、現地特有の風も吹くことがあるためプレー中に唯一の味方となるキャディーさんの存在は大きいのです。
松岡選手からのアドバイスを頭に入れながら練習ラウンドに行くと、僕についてくれたのは30代くらいの女性のキャディーさんでした。「ベテラン風で、頼りになりそうだな」というのが僕のファーストインプレッションでした。
そのキャディーさんと挨拶を交わし、時間がきたので2人で1番ホールに行きました。すると、スタートが遅れている様子で3組くらいが並んで待っていました。
「混んでいるから10番からスタートしよう」とキャディーさん。しかし、10番にいくとインスタートも詰まっていたので、キャディーさんは5番ホールに僕を連れて行き、そこからスタートすることになりました。
「臨機応変に対応してくれる人でよかった! 本番もこの人に頼もうかな」と、僕は心の中でガッツポーズをしました。
これまで僕は東南アジアではフィリピンやタイでラウンドしたことがあります。その経験を踏まえて「いいキャディーさん」だと思うのは、一つはグリーンのライン読みがばっちりなこと。傾斜や芝目を完璧に把握し、プレーヤーのタッチの強さも踏まえた上で「カップ何個ぶん右」などのアドバイスをくれたりします。
また、1、2ホールでプレーヤーの飛距離を把握し、こちらがいう前に「使うであろう番手」を予測してクラブを2、3本持ってきてくれます。中には言葉が通じないキャディーさんもいますが、言葉の壁が全く気にならずスムーズにプレーできるんですよね。
一方、練習ラウンドで僕についてくれたキャディーさんはというと……。グリーンでは明らかに曲がるラインでも「デレッチョ! デレッチョ!(真っすぐ打て)」。下りのラインでも「強く打て!」と自信満々にいっていました(笑)。
風の読みも全く合っていなかったので、僕は途中からはキャディーさんのラインや風の読みを聞き流すようになっていました。「この人はクラブを持ってきてくれるだけの人」と頭を切り替えてプレーしていました(笑)。
片山 純一(かたやま・じゅんいち)
1989年生まれ、東京都出身。中央学院大卒業。国内ミニツアーで優勝経験有。出身校である日大一中高のゴルフ部のコーチも務める。現在はフィリピンツアーに挑戦しながら国内ツアーの出場権獲得を目指す。ツアープレーヤーとして活躍する傍ら、山田ゴルフ倶楽部(千葉県)・PGM石岡ゴルフクラブ(茨城県)でアマチュア向けにレッスンも行っている。 株式会社TOWA field所属。
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