- ゴルフのニュース|総合ゴルフ情報サイト
- 記事一覧
- コラム
- 秒読み「2025年問題」は税収減に直結! 市内33コース・利用者176万人・利用税約10億円“ゴルフのまち”の生き残り策とは?
秒読み「2025年問題」は税収減に直結! 市内33コース・利用者176万人・利用税約10億円“ゴルフのまち”の生き残り策とは?
日本で人口の最も多いグループを構成する約800万人の「団塊の世代」が75歳以上の後期高齢者となる2025年まで3週間を切りました。その煽りをモロに受けそうなのが市内に33コースを抱える“ゴルフのまち”千葉県市原市。待ったなしで取り組む対策を現地取材しました。
「市原市民全員がゴルフをやったことがあるという夢物語」が現実に!?
小出譲治市長自らが「“ゴルフの聖地”を目指す」と宣言し、教育委員会も授業の一環として40校全部でゴルフ体験の実施を確約している市原市。そうした流れを受け、市原市は日本プロゴルフ協会、千葉県プロゴルフ会と連携協定を結んでもいます。この日のスナッグゴルフ体験に参加した千葉県女子プロゴルフ会にとっても、この日が今年9回目のスナッグゴルフ体験とあって、もはや恒例行事となっています。

齊藤有紀子プロは「市原はすごくゴルフ場が多いんですけど、やっているのはおじいちゃんとお父さん。そこで終わっちゃっているので、その後につながる動きが大事だと思います。今回、スナッグを私たちがやって、今度は男子プロがジュニアのスクールでつながったら、もっともっとゴルフ人口が増えると思います。ゴルフ場にも興味を持ってもらえますし、私たち女子プロゴルファーもその後の活動に広げられたら、ありがたい」と語っていました。
牧園小の坂口弘樹校長は今回の試みを満足気に振り返ります。
「私も今日、ゴルフを久しぶりにやったんです。言われた通りに、肩幅ぐらいに足を開いてヒザは曲げてヒジは伸ばさないで、5時から7時に打つと、本当にその通りになるんですよね。すごい教え方ですよ。初めての子には、本当によく伝わる教え方をしていただきました。初めてプレーする子どもがほとんどだったんですけども、今回はチーム制にしていただいて、同じチームの人が頑張ったのを『ナイスプレー!』『ナイスショット!』なんて言って、子ども同士で励まし合ったり、認め合ったりできる場面を作っていただいていて、本当に小学生にターゲットを絞った、非常に良い企画だったな、と思います」
「今回みたいに近くの公園で保護者の方もお散歩がてら見に来られるし、子どもも非常に打ちやすいボール・道具を用意してくださっていて、気軽に楽しめる。それでいてプレーの本質みたいなことはあまりずらしてないような、非常に子ども向きのいい企画だったなと思っています」
前出の稲田主幹も「来年、再来年と続けて、最終的には25、6校のスナッグゴルフ体験を市としては今考えています。千葉県女子プロゴルフ会様とも継続的なイベントとして協力いただくことで合意ができております。ゴルフ場でのゴルフ体験も合わせ、これらがずっと続いていけば、市原市民全員がゴルフをやったことがあるという、夢物語が現実になるかも」と笑顔。
そうなれば市民にとってゴルフが身近なものになり、33のゴルフコースへの人手不足も大きく改善されていくはず。「2025年問題」や「2040年問題」の改善に、生涯スポーツであり健康寿命を伸ばす効果のある「ゴルフ」が大きな役割を果たすことは可能なのです。
取材・文/小川朗
日本ゴルフジャーナリスト協会会長。東京スポーツ新聞社「世界一速いゴルフ速報」の海外特派員として男女メジャーなど通算300試合以上を取材。同社で運動部長、文化部長、広告局長を歴任後独立。東京運動記者クラブ会友。新聞、雑誌、ネットメディアに幅広く寄稿。(一社)終活カウンセラー協会の終活認定講師、終活ジャーナリストとしての顔も持つ。日本自殺予防学会会員。(株)清流舎代表取締役。
- 1
- 2
最新の記事
pick up
ranking