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- 82歳になっても真剣勝負にこだわる青木功 「ハングリー精神はまだまだあるよ」とシニアツアーへの参戦もほのめかす
3月10日、都内のホテルで「青木功プロ 文化功労者顕彰を祝う会」が催された。当日は約750人の招待客が駆けつけたが、パーティ前に簡単な質疑応答があり、その席で「まだまだ真剣勝負にこだわりたい」と発言。スポット参戦にはなるが、シニアツアーの参戦をほのめかした。
文化功労者顕彰を祝う会に750人が駆けつける
男子ゴルフ界のレジェンド・青木功の文化功労者顕彰を祝う会が、3月7日に東京都の帝国ホテルで開催された。当日は約750人が祝福に駆けつけたが、岸田文雄前内閣総理大臣、小泉純一郎氏、王貞治氏、山本浩二氏、江川卓氏、日野皓正氏ら著名人の姿も目立った。
青木といえば、当時4大ツアーと呼ばれた米、欧、日、豪ツアーすべてで優勝を飾り、“世界のアオキ”の異名を持つ。これまでも04年世界ゴルフ殿堂入り、13年日本ゴルフ殿堂入り、08年紫綬褒章受章、15年旭日小綬章受章と、ゴルファーとしての実績を認められてきた。
また一つ勲章が増えたわけだが、「まさか自分が選ばれるなんて思ってないから、最初はウソだろうと思ったよ」と本音もチラリ。しかし、国内ツアー57勝、海外ツアー7勝、海外シニア9勝、海外グランドシニア3勝と活躍し、ゴルフというスポーツを国内に広めた貢献度は高い。

昨年3月まで日本ゴルフツアー機構の会長を務めていたが、その間トーナメントからはほぼ離れた状態だった。それだけ会長職に対して真摯に向き合っていたわけだが、その重責を終えて約1年が経過した現在はトーナメントへの興味が戻ってきたという。
「体力をどれだけつけられるか、練習して技術が戻ってくるか分からないけど、やるからには遊びではないからね。ハングリー精神はまだまだあるよ」と、ゴルフに対する情熱を失っていない。
考えてみれば、青木の人生はまさにハングリー精神で切り開いてきたものだ。決して裕福ではない家庭で育ち、お小遣い欲しさにキャディーのアルバイトを始め、いつしかプロゴルファーを目指す。
プロテストに合格してから初優勝を飾るまでに7年かかったが、その年にジャンボ尾崎が彗星のごとく現れる。
「飛距離では負けるけど、ゴルフでは絶対にジャンボに勝とうと思った。そのためには、アプローチとバンカーとパットでは絶対に負けないと思って練習したよ」と、必死になってボールに向かった。
積極的に海外の試合にも参戦したが、「米ツアーへの道を切り開いたのは自分ではないよ。すでに先輩方が開いた道は存在していたからね。ただ、その道をなぞるように歩きはしなかったかな。自分でやりたいことをやった結果、別の道ができていたと思う」と、飽くなきハングリー精神が海外でのオリジナルな道を切り拓いたともいえる。

常々ゴルフで大切なのは心技体ではなく、体技心だと語っていた青木。トーナメントに出場するには体力づくりからになるが、立ち姿を見る限り、82歳とは思えない姿勢を保っているだけに、そのハードルは難なく超えそうに感じる。
ちなみに、永久シードを保有するためレギュラーツアーへの参戦意思を聞くと、「出たら1日で終わってしまうよ(笑)。永久シードがあっても若い人を育てるために65歳を過ぎたらリタイヤしたほうがいい」と持論を展開。目指すはシニアツアーのようだ。
どちらにしても、レジェンドの青木がプレーヤーとしてトーナメントで戦う姿を見たいと思う人も少なくないだろう。高齢者ゴルファーに元気を与える意味でも、青木にはぜひシニアツアーへの参戦を実現してもらいたいものだ。
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